著名な指揮者「佐渡裕さん」についての話を聞きました

今日は辰巳ジャンプの「クリスマス・チーム対抗ソフトバレーボール大会」を開いた後、五反田でのある研修会に参加しました。そこで聞いたのが「佐渡裕」氏についての話でした。

佐渡さんは、世界的に有名な指揮者です。

佐渡裕オフィシャルサイト

その佐渡さんを小学校時代に指導していたのが平井俊春先生という方で、平井先生によって佐渡さんが音楽の道に進んだと言ってもいいくらいに影響力のあった先生だったようです。佐渡さんは、その平井先生のことを現代教育新聞のインタビュー記事ではこのように紹介しています。

「フルートのきっかけは当時の担任平井俊春先生。子どもには無理という発想ではなく、興味がある子にやらせてくれましたね。子どもの限界を大人が勝手に作っている気がするんですが、先生はそうではありませんでしたと感謝する。小学校時代は縦笛を吹くのが得意で、テレビ主題歌のタイガーマスクやマグマ大使などを得意になって吹いていた。みなが喜んでくれるのが嬉しかった。この自分を表現できる喜びと幸福感が佐渡さんの原点にある。」

そして私が最も注目したのは、この佐渡さんもまた、小学校の卒業文集の中で「大人になったらベルリンフィルの識者になる」と書いていることです。

この夢を実現した佐渡さんは、平井先生の元を訪れ、「夢が叶いました」と報告をしたそうです。


このことは、私が高学年の担任をしていた昨年、一昨年と取り組んできた、「子どもたちに大きな夢を持たせる」という指導とまったく一致しているわけです。今回の話を聞いた瞬間に、(ああ、またここでも夢は文章に書き残すという「夢実現プログラム」の法則が生きているんだ!)と嬉しくなりました。

夢実現プログラム「PX2」の開発者であるルー・タイス氏が著書である「望めば、叶う」の中で言っている目標設定について引用します。



目標を設定するかしないかで、ほんとうに最終的な達成感に違いが出てくるのだろうか。一言で言えば、答えは「その通り」である。わたしは何年も前から、みなさんの手伝いをして、正しい目標設定こそすべてを可能にする現実的な習慣であることを理解してもらってきた。こんな例がある。1953年のエール大学卒業生を対象とした調査だ。学生たちに、彼ら自身についていろいろ質問したのだが、そのなかに目標に関する項目が三つあった。
「あなたは目標を設定していますか?」
「その目標を書きとめてありますか?」
「目標を達成するための計画がありますか?」
全部の質問にイエスと答えたのは、学生の3%にすぎなかった。

20年後、追跡調査が実施された。その結果、目標設定に関する質問にイエスと答えた3%の学生は残りの学生に比べて幸せな結婚をし、選んだ職業でも成功し、家庭生活にも満足し、健康状態も良好だった。それだけではない。53年卒業生の総資産の97%は、この3%の手に集中していたのだ。これでおわかりになっただろうか。はっきりした目標を決めると、それまでは閉ざされていたチャンスが開かれ、これからお話しするような、一生を通じて役に立つプロセスが始まる。 




卒業文集に具体的な夢を書くという作業をするだけで、ここに書いたような3%に入ることができるのです。もちろん小学生の夢ですから、すべてが実現するとは言いません。途中で夢を修正していくことも大切な姿勢です。重要なことは、現実生活の中に、「夢」に向かって具体的な歩みを進める行動を起こすということなのです。この行動を習慣化できるかどうかなのです。


今日の研修会でも語られた「夢実現プログラム」の証明者である佐渡裕さん。
私は小学校の教師ですから、今、目の前の子どもたちに、また、これから新しく出会う子どもたちに、自分がつかんでいる方法を伝えていくことにチャレンジしていくつもりです。

僕はいかにして指揮者になったのか (新潮文庫)
佐渡 裕
新潮社


望めば、叶う―自分を高め人を導く成功法則
ルー タイス
日経BP社


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スーパー小学生バレーボーラーたち

部員や保護者の皆さんが努力してくれて、再び部員増加の波が起こっている辰巳ジャンプです。

新しい子どもたちとの出会いは指導者の心を揺り動かしてくれますね。
「この子はどんな子なのだろうか? どう育てたら良い選手になるだろうか?」
このように考えることじたいが指導者をしている者の幸せなのです。なぜなら未来を考えることができるからです。人間、現状を維持することばかり考えるととても辛い。未来に夢を抱くことが脳科学的にも最も楽であり、楽しいことなのです。

この12月に入部してくれた子は、どうやら天才的なバレーボールセンスを持っているようです。それはたった2回の練習参加にも関わらず、キャプテンのアドバイスを受けながら「バレーボールノート」を書いてきたことにあります。その内容に、私は驚きました。どうして入ったばかりの子がこんなに高いレベルのことを書けているんだ!
本人もすごいし、アドバイスしたキャプテンはもっと素晴らしい!
指導者として、これほど嬉しいことはありません。

では、どのようなことが書かれていたのでしょうか。
ご紹介します。

**************

①手の土手の部分で打つようにしたら、サーブが入った。

②バックが打つ時、ボールの方に体を向けるようにする。

③ミニカゴにボールを入れる時、強い力を加えない。

④仲間が「ドンマイ」「もうちょっと」と、はげましの声をかけてくれて、とってもうれしかった。仲間がおうえんしてくれて、自分もがんばったから、ミニカゴに入ったと思う。

⑤練習試合で仲間と協力し、声をかけ合いながら試合をすると、笑顔でバレーができる。

⑥つまさきをネットの方に向けてサーブをする。

⑦サーブを打つ時、ほかの人の動きをよく持てやるとうまくできる。

⑧ランニングやストレッチで元気に声を出せた。

⑨ひざを曲げ、うでをのばし、足を前にすると、ま上に上がった。

⑩試合で、みんなで笑顔ですると、たちまち勇気がわいてくる。

(目標)
①元気に声出し、笑顔でバレーをやる。

②もう少しサーブが出来るように工夫する。⇒手の土手で力いっぱい打つようにする。

③ボールをよく見て行動する。

**************

これが入部2日目の子どもの書くバレー日記でしょうか?
しかも4年生です。
かつて私は、これほどまでに頭の良い、センスのある子どもを見たことがありません。

そして何度も書きますが、この日記を書かせたキャプテン(やはり4年生)のリーダーシップも素晴らしいと思っています。


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「いってみヨーカドー」・・・内なる心に火をつける

子どものモチベーションをアップさせるためには、ありとあらゆる情報をつかんで、その中からビシッと決まるようなものを選ぶことが大事だと思っている私です。

先週のことです。一人の男子が書いた文章を私が紹介する機会が偶然に生まれました。その文章は、現在上映中の「スペースバトルシップ・ヤマト」について書いたものでした。

「今日、スペースバトルシップ宇宙せんかんヤマトを見にいった。内容は、こわれた地球を守るため、ヤマトがイスカンダルに行きます。そこにはとてつもないものが。つづきはげきじょうで。」

ほとんど内容を教えてくれず、「つづきはげきじょうで。」と言った内容に、クラスの仲間は大爆笑したのです。「何にも分からないじゃん!」と。

ここで私は、この子が活かされるチャンスを見ました。つかまえました。

「つづきはげきじょうで、なんて言われたらさ、先生はげきじょうに行くしかないじゃん。じゃあ、今晩行ってみようかなぁ。」

自分が書いた文章がクラスの仲間の爆笑をさそい、さらに担任の先生が実際に「ヤマト」を見に行ってしまう。このような状況に、この子は心を震わせるような喜びを感じたようです。2日後の日記にこのような文章を書いています。

「今週、ぼくは調子のりのりです。いつもは芸でしらけていたぼくが、今週はしらけない。まず、月曜日は、日曜日に書いたマイ新聞、宇宙せんかんヤマトの映画を見たことを書き、内容を少し書いたところで、『つづきはげきじょうで』と書き、井上先生が発表したら、クラスのみんなは笑ってくれた。その日、井上先生が『今夜映画を見に行くよ』と言ってくれた。
 そして水曜日の2時間目の算数の面積の勉強中、みんなの前で問題解くことになり、ぼくの前に発表していた子とバトンタッチをするときに、『イッテミヨーカドー』と言ったら、みんなが大笑いした。
 ぼくはこのように、調子にのりのりだ。これからも調子のりのりにしていきたい!」

人間は、自分の存在を認められた瞬間に、これ以上ない喜びを感じます。
学級担任に限らず、“教師”の仕事の最大のポイントは、勉強を教えることだけでなく、こうして子どもの心に火をつけることが大事だと思うのです。

アメリカの教育者であるウイリアム・ウォード氏の有名な言葉にこのようなものがあります。

凡庸な教師は指示をする。
良い教師は説明をする。
優れた教師は範となる。
偉大な教師は内なる心に火をつける。

内なる心に火がついた子どもたちは、教師が何の指示をしなくても、自ら高みに昇っていくことができるようになります。


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