すごいデビュー! 新人バレーボーラー!

今日の辰巳ジャンプはご近所のチームに来ていただいての練習試合でした。相手チームのご厚意に甘えて、辰巳ABチームを作らせていただき、3チームでの練習試合としました。

今週は、この練習試合に向けて、ひとつの目的を持って色々と考えてきました。12月に入部した4年生をどう使ってあげたら能力を発揮できるかという点です。私、このようにバレーボールを指導しているので、余裕があるように見えてもけっこう忙しい。いろいろなことを考える時間は、ほとんど「通勤電車の中」になります。月・火・水曜日と、電車の中でああでもない、こうでもないと考えをめぐらし、メモしていったのが写真画像のものになります。マインドマップ+ポストイット活用ですね。これはアメリカの元副大統領であったアル・ゴア氏の思考作業といっしょです。

なぜこの入ったばかりの4年生をチームに入れようと思ったのかというと、理由はいくつかありました。

(1)ボールが来る場所を感じ取る能力がある。

(2)集中力が高い。

(3)素直で明るい。

(4)私の話をすぐに理解できる頭の良さがある。

(5)足がものすごく速い。

(6)経験者に遠慮をしない。

要するに、この子は「バレーボールセンスのかたまり」だと感じさせてくれたわけです。

しかし、バレーボールを始めてまだ1か月もたっていない子に難しいことをさせるわけにはいかないので、監督としての楽しくも苦しい悩みがスタートしたのです。そして昨日の朝、電車の中で気づいたことは、「そうだ!そうだ!むかし辰巳男子が都大会に出ていたころやっていたフォーメーションを使えば、すべてがうまくいくぞ!」ということでした。


これを今日の練習試合で試したのです。結果は大満足!
新人は大活躍。「お~!あのボールをカバーリングできたか!」「サーブカットもしっかりできたぞ!」次々とできることが増えていく姿に驚くばかりでした。さらにフォーメーションを変えたことでセッターのポジション取りが簡単になり能力開花。レシーブ力のあるアタッカー二人がどちらか必ずレシーブに入ることができるようになりボールがつながる。そうなるとレシーバーの負担も極端に減り、ミスが少なくなる。すべてが良い方向に動き始めました。

こうなると、これまで入っていた2年生もウカウカしていられなくなるでしょう。今は2年生の方がサーブが入るので、どちらを先発メンバーで使っても良い状態。教育大会までの約1カ月間でレギュラー争いをすることになります。



小学生バレーボールの監督をしていると、2つの楽しみがあります。
ひとつは、ボールを投げたり取ったりすることもできなかった子に地道に指導をして、できることが増え、成長していってくれる楽しみ。もうひとつは、高いセンスを持っている子どもと出会った時の楽しみ。どちらも監督というボランティアをしていないと味わえない醍醐味です。

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小山正見先生の「俳句教室」

12月21日(火)・22日(水)の2日間、江東区教育委員会学校支援課相談員の小山正見(おやままさみ)先生に来ていただき、中学年の俳句教室を行いました。小山先生は元・八名川小学校の校長先生で、校長時代には自ら俳句の授業を行い、「10分間俳句」という考え方を生み出しました。八名川小学校は江東区の森下にあり、この地には松尾芭蕉の業績を展示している「芭蕉記念館」や、「芭蕉稲荷神社」がある俳句の地元なのです。

こうした地元の財産を学校教育に活かすため、江東区教育委員会でも「俳句の地元・江東区」の特色ある教育としての取り組みを推奨しています。その先頭を切っていらっしゃるのが小山先生です。

小山先生と私のお付き合いは、私の前任校時代に小山先生といっしょに「日光移動教室実踏」を仕切ったことから始まりました。平成18年度、6年生の担任をしていた私は、区の移動教室実踏の「世話人」を仰せつかりました。そして全体の「責任者」として一緒に実踏したのが小山先生だったのです。

当時、私は「小学校ホームページの可能性」について、全力をあげて研究していました。時を同じくして、小山先生の八名川小は、ホームページの記者として「PTAボランティア」によるサイト更新に取り組んでいました。江東区内小学校で、ホームページを毎日更新していたのが、小山先生の八名川小学校と、私がサイト管理する辰巳小学校でした。つまりホームページ運営のライバル校だったわけです。私としては、同じ区内に、共に更新の努力をしている学校があるということが励みになって、平成18年度の「全日本小学校ホームページ大賞」の東京都NO1に選んでいただきました。

小山先生とは、こうした「学校広報」としてのホームページのあり方や効果について、行き帰りのバス内で熱く語り合ったことが
思い起こされます。それ以来、私のことを折にふれ気にかけていただき、ご支援下さいました。

小山先生はこの12月に「10分間俳句」という著書を出版されましたので、教育関係者はぜひ一冊手元に置いておくことをお薦めします。学校での指導について私が最も注目したのは、“簡単に指導でき、大きな成果が顕れる”という点です。俳句を作るという活動を通して、言葉に敏感な子どもを育てることができます。言葉に敏感な子どもには、豊かな心が育まれます。豊かな心を持った子どもたちが増えることで、学校はどんどん良くなります。学級経営にも学校経営にも役に立つ“簡単な取り組み”である「俳句指導」は、きっと江東区の大きな財産になるはずです。

どの子もできる10分間俳句
小山 正見
学事出版



さて、

今回の俳句教室は、各学級ごとに「句会」を行いました。

(1)事前準備
小山先生の授業を受けるにあたり、事前に児童全員が俳句を作っておき、その作品一覧を担任が作りました。
一覧にまとめた俳句には、児童の名前は書いていない状態です。だれがどの俳句を作ったのか、まったく分からない状況で授業が始まります。

(2)俳句の観賞・選句
「良いと思う俳句を5つ選びなさい。」という小山先生の指示に従って、子どもたちは一生懸命に俳句を選びました。
「後で良いと思う理由を聞くから、理由をメモしておきなさい。」という指示もあったため、いいかげんな気持ちでは選べません。みんな真剣に選んでいました。

(3)投票
良いと思う俳句に投票します。今回は一人が5票持っています。票が入らなかったという俳句はほとんどなく、人によって「俳句の良さ」の感じ方にちがいがあることを、ここで実感することができます。「ちがっていて良いのだ。」という感覚は学級経営には絶対に必要な要素なのです。この感覚が耕かされれば、教室内は、どんな子も皆「良さ」を持っている大切な存在なのだという空気になることでしょう。

(4)選んだ理由の交流
入った票の多かった俳句について、選んだ子どもたちの意見を聞きました。この時点では、誰の俳句なのかが分かっていませんので、自分の作品が選ばれて褒められている本人は、すごくドキドキしていたことでしょうね。

ちなみに4年生1,2組で選ばれた俳句は次の通りです。


大そうじ なつかしい物 見つけたよ

三毛猫が こたつの中で まるまった

スケートで すってんころりん しりもちだ

久しぶり 雪のけっしょう 手に落ちて

冬の夜 星がまたたき きれいだな

初日の出 とてもきれいな 雪降った


(5)先生による選句とその理由説明
投票数に関係なく、小山先生が選んだ俳句を紹介し、選句理由を説明してくださいました。

私の学級で小山先生が選んだ俳句は、「クリスマス サンタクロース くる予定」でした。選句理由は『意外性』ということでした。サンタクロースが来るかどうか分からない。もしかしたら来ないかもしれない。こなかったらどうしよう・・・そんなことを想像させてくれる俳句であった。このように「あたり前じゃないことを俳句にすること」が良いものになるということでした。一番意外なものに人は心を動かされる。意外なものに目を向けることで、自分の視野が広がる。そんなお話をうかがいました。



授業後、校長室で休憩をとっていらっしゃる小山先生の元にお邪魔し、今後の取り組みに向けてのご指導もいただきました。たくさんの質問もし、意見交換をさせていただきましたが、その中でも特に心に残ったことを書き残しておきます。

「俳句は作る人だけでなく、読む人がどう想像するかで良い俳句になる。観賞眼を育てることができる。これが最大の力となる。」

小山先生とじっくりお話しする時間がなかったのがとても残念でしたが、区の俳句指導をさらに活性化させていくために、私も全面的に協力をしていくことをお約束してお別れしました。じつは自校には私以上に俳句指導を専門に取り組んでいる教員がおりますので、間違いなく良い指導計画を作り上げることができると確信しています。


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