今日は、6年2組以外を午前授業とさせていただき、本校の教員全員の授業力を高めるための研究授業をさせていただきました。
今年度の研究のテーマは「児童の“受け止める力”を育む指導の工夫」です。
私がこのサイト記事を通して、保護者の皆様に何度か、「ご家庭での子どもの受け止めを工夫していきましょう。何か良いお知恵がありましたら、情報提供願います。」と投げかけてきました。
この研究が教員だけのものではなく、ご家庭や地域をも巻き込んだものにできるならばすごいことになるのではないだろうか。
子どもが人の言葉や思いを受け止められる子に育つには、大人に受け止められた機会が数多くなり、そして深くなっていけば素晴らしい。
地域をあげて子どもを育てる矢口渡らしい学校に、ぐっと近付けると思っているのです。
さて、6年2組の子どもたちは、前時に、水溶液の性質には、酸性・中性・アルカリ性があることを学んだ次の授業でした。
まず教師から、「なぞの水」を見せられて、「え!何だろう?」という疑問のモチベーションを高めた子どもたち。
ある子からは、「本物の科学実験みたいだ!」という声があがる。
酸性やアルカリ性の液体を入れると、その色が様々に変わっていく「なぞの水」に興味津々です。
何性だか、よく分からないことを、モヤモヤしながら考えることじたいが、脳の活性化になっています。
その後、次の理科の時間に、どんな液体を入れてみようかという問題について、個人思考→班討議→全体発表→再度の班討議という流れで、意見交換をしていくことが、研究テーマの「受け止める力」を受けた、この授業のねらいでもありました。
(子どもたちの感想)
「みんなで何が何性に近いのかを検討することができて楽しかったです。」
「話し合ってみて、班で協力して答えをまとめられました。」
「予想した22こを全て実験したら、予想がつかないし、すおいことになると思うけれど、みんなで決定した6こを見つけられるようにしたい。」
「どんな結果になるか気になるし、今日使ったまほうの水の正体がわかりたいです。話し合いでは、いろんな意見が出ました。」
来週の実験に向けて、「え、来週なんですか?早くやりましょうよ。」という子どもたちの声もあったようです。
こうした次へのモチベーションにつながっていることこそ、今日の授業が楽しかった証拠でしょう。
(授業後の教員研修で出た意見)
・教師の声かけが子どもたちの話し合いに役立っていた。
・教師の子どもを受け止める力を高めることも効果的だ。意識していきたい。
・途中で全体の意見を交流したとき、子どもたちは根拠をもって話そうとしていた。
・人の意見を受け入れて聞いていたようで、「なるほど」とか「たしかに」という子どものつぶやきが多く聞かれた。
・受け止める側(聞く側)だけでなく、説得力のある話し方ができるように、もっともっと鍛えれば、聞いている方も聞きやすくなるだろう。
・ワークシートに、自分の考えの根拠を書けるようにしてあげれば、もっと工夫して意見を出せるようになるだろう。
今回の研究協議会の講師は、理科を専門的に指導してきた経験のある、副校長に務めてもらいました。
本校の教員の理科的見識を、大いに高めてくれました。