地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

炭都撫順鉄狂録 (1) シブい事業用レールバス

2006-09-09 00:22:11 | 中国の鉄道


 国鉄撫順駅から歩いて12~3分程度で礦務局駅に到着 (礦=鉱)、いよいよ満鉄の巨大な置き土産である撫順の炭鉱鉄道めぐりが始まります!
 ……と威勢良く行きたいところですが、この日は北京空港の豪雨の影響で午前2時にやっと成田から瀋陽に到着したばかりで (直行便は満席……ToT;;;)、せっかく瀋陽滞在初日をまるまる休みにして撫順撮り鉄に充てたというのに、早朝から動き出すことは不可能でした。そのため、9時半頃に撫順に到着して礦務局駅にたどり着いた頃には、朝の通勤電車の運転は全て終了していました (昼間は運休で、午後の運転は15時頃から)。そこで、ガラ~ンとして人の気配がないホーム (車内で均一運賃1元の切符を購入するため改札口無し) にて「貨物列車来ないかなぁ……」と思いつつ佇んでいると……何と、駅の脇にある保線事務所から事業用レールバスが動き出し、側線で折り返したのち本線上に姿を現しました (^o^)。



 このレールバスの形……90年代までは中国の大都会からド田舎まで、路線バスはどこでもこんな丸っこい形の車両が走っており、どこに行っても割と良く似たデザインであることから思い切り社会主義計画経済を感じたものですが (笑)、ユーモラスでショボい雰囲気の割には健気に走り、個人的にも貧乏旅行の途中で大いにお世話になったことから、中国ではダークグリーンのボロ客車 (緑皮車) と並んで愛着のある存在です。
 しかし……最近の中国のバスのデザインは、日本や台湾のパクリデザインから更にとんでもない方向に行きつつあり、はっきり言って食傷気味。
 そんな中、こういう一昔前ののんびりとした (そして今のような反日だらけではなかった) 中国の10年前を思い出す形のレールバスが突然姿を現したことで、一気に懐かしさがこみ上げてきました! バスでは最後部にあたる部分にも運転席が設けられ、撫順礦務局鉄道の旧い社紋がくっついているのが何ともチャーミング (*^^*)。いっぽう、後追い撮影した下の画像の正面デザインはバスと全く共通です。
 というわけで、のっけからこういう小粒ながらも濃いぃ車両との出会いで始まった撫順炭鉱鉄道熱狂撮り鉄編……続きは乞うご期待 (って……そんな方はほとんどおらず、私の自己満足に過ぎないのかも知れませんが ^^;)。