地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

炭都撫順鉄狂録 (5) 曲者揃いの貨物

2006-09-27 00:54:25 | 中国の鉄道


 少々間が開いてしまいましたが、中国鉄シリーズの続きです~。
 撫順の礦務局鉄道は以前にも記しましたように、撫順で産出される莫大な量の石炭、そしてオイルシェールを加工した石油を輸送するためのものですので、当然のことながら今でも多くの貨物列車が運行されています。その本数は……かなりの頻繁運転であるらしいのですが、私が訪れたときは何故か非常に運行が少なく、凸型電機による重量級の編成を「これでもか」というほど撮影しようと期待していただけに、大いに肩透かしを食らった格好になってしまいました (-_-)。あるいは、時間によっては大部分の鉱車が露天掘りの底の方へと向かってしまうため、その前後を狙って待ち構えるのが良いのかも知れません。
 そんな今回の貨物撮影における最大の成果は、瀋陽滞在中2回目に撫順を訪れた際、朝9時頃の東崗駅にて三連結構造の巨大凸型電機 (チェコ製?ソ連製?) が牽引する空車を撮影したことです。いや~シブい! 



 いっぽうこちらは通勤電車を撮影した新生橋駅にて。石炭を満載しているのではなく、恐らく工事で発生した残土 (ゴミがやたらと多いような……) を運ぶ列車が姿を現したのですが……先頭の車掌室つき鉱石車 (日本ならばさしずめ秩父鉄道のヲキフ?) のユーモラスな姿に注目! 運転の都合上、車掌室を先頭にしたプッシュ運転を行う際、後方の機関車の運転士が確認しやすいように何と車掌室の上に腕木式信号機が!! (^_^;;;) 先頭に乗り込んだ車掌が前方を常に確認し、必要に応じて腕木を操作するのでしょうが、その仕掛けが余りにも分かりやすいかたちで丸出しになっているところが……(^^;;
 というわけで、こういうヘンテコな車両が大好きな人間にとって、撫順 (そして中国の鉱山鉄道) はそれこそ宝の山だなぁ……ということを改めて痛感したのでした。
 しかし、これくらいで済むと思っては大間違い (爆)。もっと強烈な光景が控えていました……。