
常時3~4台のSLが盛んに煙を上げているという夢のような光景が見られる撫順の製鉄所……しかし、ここも世代交代の波と無縁ではないようです。私が訪れたとき、まだ1台だけではありましたが、新製・導入間もないDLも入換の陣容に加わって忙しく走り回っておりました……。

そのDLの形式名はGKD1型。GKとは、恐らく中国語の工礦 (GongKuang) の略でしょう。CNRの入換・小運転用DLの主流である東風7型よりもはるかにコンパクトで、ちょうど液体式の小型DL・東方紅5型(昨年9月の北京北駅ネタをご参照ください)を大幅にリニューアルしたようなスタイルです。まだ0050という番号であることから、今後このDLが大増殖して各地の産業用SLを淘汰して行く可能性もありますね……。
私自身としては、電車とは違って新しい機関車はそれほど敬遠というわけでもなく、むしろ大いに写真に撮ってしまうクチなのですが(特にマイナーな臨海鉄道の新型など ^_^)、やはりSLの宴を目にしてしまいますと複雑な気分ですね……。今でこそ日本でもDD51やDE10などが牽引する客車・貨物列車は趣味者の熱い視線を受けていますが、SLが淘汰されて行った時代においては、趣味的に最も歓迎されざる者の代表格だったのでしょう。というわけで、期せずして異国の地で同じ気分を追体験してしまったのでした。