
大型変圧器を積んだシキは、小山駅へ向かう専用線の途中に設けられた受渡線でJRFのDE10に引き継がれますが、ここから小山駅までの専用線は高岳製作所ではなく古河電工の管轄となります。ただ、古河電工はすでにこの専用線を使った貨物輸送から手を引いて久しいため、自社の専用線をもっぱら他社の貨物が走るという、何ともヘンテコな状況となっています。
そして、古河電工専用線のヘンテコさは、線路とその両側にある光景が醸し出す雰囲気によっていっそうディープなものになっています。線路敷が広い割には滅多に列車が来ないため、ヘロヘロな線路が、勝手に開かれた家庭菜園に囲まれているという……(汗)。しかも、その家庭菜園が所有者の古河電工によってケチをつけられないどころか、むしろ行き交うDE10やシキに堂々と彩りを添えているところが、何とも言えないほのぼのとした魅力です (*^_^*)。

小山駅からやって来たDE10は、あちこちの踏切で念入りに一時停止を繰り返し、「普段こんな線路に列車なんか来るわけない」と思っているクルマに存在をアピールしながら、それこそダッシュすれば十分追いつきそうなスピードで受渡線へと向かいます。菜の花とDE10……このうえもなく牧歌的な組み合わせですね (^o^)。
やがて、両側の民家が工場群へと変わって行きますと、工場の配管+スギナに覆われた線路+家庭菜園というディープなフルコースに! この侘び寂びなヘロさを味わいたくて、人は専用線へと吸い寄せられるのでしょう……。
ここを過ぎるとやがてDE10は受渡線に到着。無事にシキ611B1と連結し、小山駅へと戻って行きました。DE10がシキを牽引して専用線を走る模様は、リンク頂いております「ロジ担」さんをご覧ください〜。え、私は撮っていないのかって?……別の楽しみを追い求めてしまいましたので、それを次回に (^^;