地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

さよなら釣掛の珍品・京成モニ20!

2007-05-23 13:23:10 | 事業用車両


 京急デトの話題で「そういえば・・・」と思い出したのが京成のモニ20。両端の運転台部分を除けば無骨な荷台部分が剥き出しなところが如何にも事業用車両らしさ炸裂しまくり、しかも塗装も実にシブく……中間に連結しているチ5のゴツいクレーンもゲテモノらしさ満点……ということで、個人的には各私鉄の事業用車両の中でもとくにお気に入りの部類でした。
 そんなモニ20、たまに撮り鉄で訪れてみると、高砂の奥深くで眠っているところを車窓から一瞬目にできるのみで、一体いつ走るのかも全く分からずもどかしい思いをしていました。ところが2年前の春、たまたま関屋あたりで撮り鉄してみようかなぁと思いブラリと訪ねたところ、上野へ向けて走り去って行くところに奇跡的に遭遇! 上野に行った以上は必ず戻って来るに違いないと確信し、高砂にて待ち構えまして見事走行シーンを撮影することに成功しました (^o^)。



 そんなモニ20とのひとときも、結局のところこれが最初で最後になってしまいました。すでにネット上でも話題になっていましたが、先日発売のDJ誌によりますと、このたびついに宗吾参道に回送されて廃車となったとのこと……(ToT;;)。
 高砂駅に進入し、発車して行くときの重厚なサウンドは、京成グループ最後の釣掛式電車としての意地を感じさせるに十分でしたが、もうそれも幕切れ。これでまたひとつ、釣掛がある私鉄が減ってしまったということで……(-_-;)。
 やはり、近年の保線車両の大幅な進化は、わざわざ釣掛式電車を改造した車両を資材運搬に用いるまでもなく、じゅうぶんにスピーディーな作業を可能し、その結果この手のヘロい事業用電車の活躍の舞台を狭めているのでしょうね……。これも世の流れ、仕方がないとはいえ、やはりヘロい雰囲気の車両を愛でる立場からみれば寂しいことです。