地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

07年GW・奥の細鉄 (13) 七百駅の秘宝

2007-06-05 01:00:16 | 地方民鉄 (東北)


 のっぺら・ヘンテコな7200形を撮影後、さらに用水路沿いに七百駅入口へと歩いて行きますと、交換設備を挟んでもう一つのお楽しみが停車していました! 貨物扱いの終了以来、基本的には積雪時の雪レが主な出番となっているED402と、イベント用として動態保存されているモハ3401・3603です! (なお、もう1両のEL・ED301は、どうやら大がかりな検査を行っていたらしく、庫内の奥深くにあって全く見えませんでした) スノープロウも凛々しくピカピカな塗装のED402は、如何にも良き時代の私鉄凸型電機という風情を漂わせていますし、自社で新造したモハ3401は、大きなバス窓とノーシルヘッダーの車体からして、地方私鉄がもっとも輝いていた時代を今に伝えています……。そしてモハ3603は、言わずと知れた東急3000系列の超貴重な現役車両! 3600は3450・3500と比べると数が少なく地味な車両ですが、3450・3500がすべて他社へ行かず、東急で大事に使われすぎたために地方私鉄への譲渡の旬を逃して廃車になった (or荷物電車を経て長津田工場の入換機械になった=デワ3043) ことを考えますと、こうして生き延びていることが奇跡的にも思えてきます。



 そんな古典車両たちを眺めるにつけ、何で90年代はずっと非鉄だったんだろう……何で撮り鉄に復活してからすぐに来なかったのだろう……と後悔 (^^;)。パンタを上げて力走しているところを眺めようとするならば、いつ行われるか見当もつかないイベントを当てにするか、1時間1万円からとされる撮影用チャーター回送運転を手がけるしかないわけで……何かとお高くついてしまいそうです (汗)。というわけで、取りあえずは鮮やかな春の花に囲まれながら一列に並んで眠っている光景を撮れるだけでもありがたい……と思い、いろいろなアングルからの撮影を楽しんだのでした (^o^)。次の十和田市行きが来るまで待つこと約1時間、ガラーンとした無人の七百駅でヒマをつぶすのは当初辛いかもなぁと思っていたのですが、これらの車両のおかげであっという間でした。しかも、他に誰もおらず、この箱庭のような光景を独り占めです (^_^)v
 しかし……最後に静寂は破られた! 10時過ぎ、ようやく十和田市行きの電車が到着し、地元の乗客数人とともに一番前の扉から乗り込もうとしたところ、ドアが開いた瞬間、手にビデオカメラを持ったうら若き女性がダッと降りてきて、速攻でED402を撮ってまた車内に戻ってきました。「最近の観光客はこんな地味な車両でも撮るのか……」と当初思ったものの、いや待てよ、十和田「観光」電鉄という社名ながらも、十和田湖や八甲田山に行く観光客がわざわざ十鉄に乗るとはもう考えられない……。ということは、鉄子さん! (爆) その後七戸でもお見かけした……というわけで、首都圏のイベント会場以外の場所でこんな公然とした鉄活動をしている女性を見かけたのは初めてです (^^;)。最近は「鉄子」が時代のキーワードとなりつつあるようですが (?)、そのことを実感したひとときでした (^^;;;)。