地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

戀戀臺灣・05年2月の記録 (4) 台糖慕情

2007-06-14 10:38:44 | 台湾の鉄道


 先日、台湾で鉄三昧を楽しまれたばかりの方からコメントを頂き、頭の中が無性に台湾鉄路を欲している状況になってしまいましたので (^^;)。不定期連載・2年前の台湾ネタの続きです。
 前回台湾を訪れたときには、鉄道関係の書籍をたくさん購入して帰国したのですが、それらのうち特に、サトウキビの輸送を目的として、南台湾の平野部を覆い尽くさんばかりに張りめぐらされていた台糖鉄路に関する本を見るたびにため息が……。1994年に初めて台湾を訪れたときにちゃんと「鉄」をしていれば、まだまだ各地の製糖工場を中心として現役で活躍していた台糖小火車を撮影できたのになぁ……と。
 じつは、2年前に台湾を一周したときにも、少しでも多く台糖鉄路の遺構を訪ねたいと思っていたのですが、とくに、1996年に台湾を初めて一周した際に立ち寄った嘉義県・新港の街の片隅に打ち捨てられていたナロー軌道のことが気になり、嘉義からバスに乗って再訪してみました。すると……バス停から新港媽祖廟へと通じる土産物ストリートを横切るように延びていた線路は跡形もなくなっていたのですが (T_T)、その代わりにかつて駅があった一隅が記念公園として整備されておりまして、愛嬌のあるDLと、無蓋車・人車・有蓋車が1両ずつ、この手の保存車両としてはそれなりに良好な状態で並んでいました (^_^)。もっとも、DLは子供が登って遊ぶのを防ぐために、エンジンカバーに鉄条網が巻き付けられており、お世辞にも見栄えはしなかったのですが……。というわけで、より自然な雰囲気が出るように全体を撮ったのが↑の画像です (*^^*)。



 いっぽう、屏東線の南州糖廠を訪れたものの、工場内でのDL運転体験が中止されていて全くの空振りに終わってしまった……という話題につきましては、2年前にも記した通りです。しかし……その後、南州にも光明が! 各地の台糖工場に残る小火車が観光用として続々と復活しているのと同じく、南州でも毎日数往復の観光列車が運行されはじめているようです (^^)。ここはとにかく台鉄の駅からすぐで、しかも周辺の雰囲気も絶品ですので、観光用だろうが何だろうが是非また訪れてみたい……と思っています。
 私が訪れたときには、台鉄と並行して植えられた椰子の木のかたわらに、打ち捨てられた無蓋車がズラリと並べられて哀れを誘っていましたが (まあ、これはこれで最高に味わい深い「つわものどもが夢の跡」という風情があります)……今ごろは別の場所に回送されて、小火車がこんなシーンの中をのんびり駆け抜けているのでしょうか? (*^_^*)