地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

30万アクセス御礼・東急の名車3450形

2007-06-28 23:34:15 | 懐かし画像


 おかげさまをもちまして、当ブログはこのたび30万アクセスの大台に達しました。20万アクセスからは僅か4ヶ月少々。内容と見解が偏りまくりの濃くマニアックな話題ばかりを垂れ流しているに過ぎないのですが、そんな酔狂にお付き合い頂いている皆様に改めて心よりお礼申し上げます m(_ _)m
 そこでお送りする30万アクセス記念アップは、ここのところの東急懐旧の流れに合わせまして、「東急の名車といえばこれ」との誉れ高い3450形です! 
 3450形といえば、東京横浜電鉄と目黒蒲田電鉄が昭和6年以降新造した、まさに戦前の私鉄黄金時代の銘品と呼ぶべき車両。半鋼製釣掛式電車として完成されたスタイルと性能を備え、長らく多くの鉄道ファンが東急に魅せられるきっかけともなったとされる車両で、大部分の車両の貫通扉化や、昭和40年代のアコモ改造・窓の大型化などを経ながら、非常に丁寧に使われてきたことも大きな特徴です。まあもちろん、他の私鉄 (特に関西) の居並ぶ駿足王と比べたら、スピードを出さない東急の旧型車は地味な存在なのかも知れませんが、東京城南地区で50両が用意されて圧倒的な存在感を誇ったことが名車の誉れを高めたのでしょう。



 3450形の廃車開始は1980年代に入ってからで、どの車両も45〜57年間東急線で現役で走り続けたという点も特筆すべきでしょう。「走るんです」が跋扈し、未来永劫走るかに思われた8000系列が車齢30年+α程度で続々と廃車になってゆく東急の現状から考えても、今からつい約20年前まで3450形をはじめとしたグリーンの釣掛式電車が元気に走り回っていたことが……何だか半分信じられず、半分たまらなく懐かしいものに思えてきます。
 もっとも、3450形が余りにも良く出来た車両で、東急で長年重宝してしまったために、地方私鉄に1両も転出しなかったのは残念 (?) です。長電の地下化にあたり、東急は3450形を推薦したものの、長電は5000系を欲しがったというのは有名な逸話。まあ確かに、1970年代末になって戦前製釣掛式電車を中古として購入しても美味しくないわけで……。でも、例えば長電リンゴ色や、上田交通旧塗装をまとった3450形なんていうのも見てみたかったですね。イラスト化するしかないか (模型はやってないもので ^^;)。
 ちなみにこれらの画像は、前にアップした東急5000系画像と同じ1984年9月の撮影です。確か中学校の体育祭翌日の代休日に出かけたはず (単焦点コンパクトカメラでの撮影につき、1枚目は相当トリミングしております ^^;)。この頃は8090系の増備が続き、玉突きでついに池上線にも7200系の勢力が及び始めていました。
 そして今や、目蒲・池上線から3450形をはじめとする半鋼製釣掛式電車を追いやった7000→7700・7200→7600系すら、廃車カウントダウンに突入しつつあるとは……昭和は遠くなりにけり (-_-;)。僅かな救いは、デハ3450が保存され、デハ3498→デワ3043が恩田で現役であること、そしてこれらの画像を撮影した久が原界隈の雰囲気が今も当時とそれほど変わらないことでしょうか。