地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

初夏の会津乗り鉄旅 (1) 朝イチの東武快速

2007-06-16 00:14:03 | 地方民鉄 (関東北東部)


 新緑が次第に濃くなり、やがて梅雨に濡れてゆく季節は、一年でも最も美しさを感じられるひとときですが、長い連休があるわけでも18きっぷのような割引切符があるわけでもなし。修学旅行や林間学校スポットを周到に避ければ、のんびりゆったりと旅を楽しむことが出来ます (^o^)。というわけで、去る5月末の平日休みを使って、会津方面へぶらりと乗り鉄旅に出かけてみました。ふだんは撮るのが中心の私ですが、ここしばらくは本当に多忙な日々が続いており、たまには車窓をひたすら眺めながらぼんやりしたい……と思いまして (^^;)。それでも、ちょこちょことカメラを取り出してしまうのはもう止められない性 (笑)。パチパチと撮ったカットともに、旅気分満点のルートをご案内することにしましょう。
 最初に乗ったのは、浅草6:20発の快速会津田島行き。ドカ雪が降った一昨年末、会津鉄道で雪見激写をして以来、この列車を利用するのは久しぶりのことですが、区間快速化がすっかり定着してしまった今でも早朝の下り列車は快速のまま存続しているのは嬉しいことです (^^)。春日部〜新栃木間は通勤通学客で混雑しつつも (だから快速運転)、弾けそうなほど躍動感にあふれた緑の野山を眺めながらの旅はやはり素晴らしいの一言! 国鉄急行型車両が危機にある中、朝の東武快速の旅は間違いなく「最後の古き良き急行列車の旅」だと信じて疑いません……(*^O^*)



 新藤原からはいよいよ東武→会津ルートの核心部・野岩線へ! トンネルを抜け、標高が上がるにつれて季節は逆戻りし、新緑が濃から淡へと変わり、鉄橋を渡るたびに渓谷の淵の碧に心が洗われます。ああ、浅草からダイレクトでこの癒しの車窓風景に出会えるとは、何度乗っても掛け値なしに素晴らしい!!
 ところが、車内を見回すと乗客はごく僅か……。超スカスカの車内から、人煙まれな男鹿高原付近を走っていると、「野岩、本当に大丈夫かなぁ」と心配になるのも事実です。県境にあたる山王トンネルを越える際の乗客は私を含めて5名。そういえば、途中で交換した朝の鬼怒川行きAMEXも余り客の入りはよろしくなく、10数名ほどしか乗っていませんでした (-_-)。
 これから先、那須連峰の北部・甲子山の下を貫く甲子 (かっし) トンネルが完成したら、辛うじてこのルートを使いそうな田島・下郷あたりの人々も呆気なく新白河に流れてしまうことが予想されるわけで……6050系の今後とあわせて常にウワサされる野岩の非電化・ワンマン化は、あながちあり得なくもない話だと思います。
 あぁ……このブログをご覧の皆さん、銚子電鉄はもちろん最高!なのですが、是非野岩&会津鉄道ルートに乗って支援して下さい……と思わずにはいられません。(ピーン♪ そうだ、良いこと思いついた。「鉄○の旅」や「特急田○3号」の類のロケを男鹿高原でやれば……。←あり得ない ^^;)
 ただ、幸いにして残るとしても、6050系という素晴らしい箱に揺られて会津田島まで乗り通すことが出来るのは今のうちなのかも知れません。そういう思いが脳裏をよぎるにつけ、乗っている一瞬一瞬を味わい尽くさなければ!という焦りに駆られたのでした (全然のんびり旅になってない ^^;)。