地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

伊賀甲賀忍び鉄 (4) 伊賀鉄道の旅

2008-04-28 16:47:58 | 地方民鉄 (近畿)


 関西線のキハ120で向かった先は伊賀上野。その目的はもちろん、昨年秋に近鉄から切り離されて発足した伊賀鉄道を初めて訪問するためです! 
 もっとも、伊賀鉄道発足にあたっての上下分離は、車両・設備面では近鉄が従来通り100%保有し、近鉄および沿線自治体による出資も近鉄が98%を負担していることから、当面は単に、近鉄の本線系統と運賃体系を切り離すことによって独自の運賃収入を得るための分離独立であるようにも見えます。
 しかし、今後は沿線自治体の出資比率が増えるにしたがって独自の経営と雰囲気が強まって行くことでしょうし、何よりも車両面で相当年季が入っている860系を廃して別の車両を導入するらしい……という話もあるようです。とくに、近鉄は860系の後釜になるような18m車を保有していないことから、代替車両は他の私鉄の18m級車両となることでしょう。軌間も1067mmであることから、ひょっとして東急7700という選択もありうる……という妄想すら湧いてきます (^^;)。そこでとりあえず、関東人間の私としましては今後の成り行きを注意深く観察したいところですが、その前に近鉄っぽい雰囲気が残っているうちに是非初訪問をしておこうと思ったのでした (^^;)。



 伊賀上野で関西線を下車しますと、同じホームの目の前にさっそく860系がお待ちかね! しかも「くノ一」や「名○コンサルタント」ではなく近鉄標準塗装です!\(^O^)/ それに何と言っても860系といえば……兄貴分にあたる800系は、中学時代の修学旅行の際、京都=奈良間の移動で乗った思い出の車両です。
 じつはその当時、「近鉄といえばビスタカー、または紺とオレンジの特急っしょ! 修学旅行用の《あおぞら号》とかもマジで乗りたいなぁ!」という過剰な期待を抱いていただけに、近鉄京都駅に入線してきた修学旅行臨が800系だったのを目にして激しく落胆したものです……。まぁ、所詮は有料車両以外、半鋼製釣掛式電車にしか目が行かなかった愚かなク○○キでしたので、初期新性能電車の奥深い味わい方を全く心得ていなかったのはやむを得ないことでしょう (^^;)。しかし、そんな苦い思い出すら、オヤジの世界に近づくにしたがって美化され (笑)……860系の車内に足を踏み入れた瞬間「懐かしい!」という感激が! (*^^*) 
 ところが次の瞬間、腹部が突如ウルトラフィーバー状態に (^^;)。そこで、関西線に連絡してすぐに発車する上野市行は見送りまして、伊賀上野駅を出たのち線路沿いにダラダラ歩いているとすぐに着いてしまった新居駅でのカット (1枚目) が、記念すべき伊賀鉄道初撮影となったのでした (そんなヤツほとんどいねぇ……^^;;)。
 その後は上野市乗換で一気に伊賀上野へ! 途中の里や街の雰囲気は良く、猪田道駅や比土駅など、途中下車して撮り鉄してみたい駅もあったのですが、時間の都合と光線の関係から省略 (^^;)。明るい曇りの日にのんびりと再訪したいと思っております。いっぽう乗客数につきましては、「関西線連絡列車」と呼ぶべき上野市~伊賀上野間の列車は悲しいほどガラガラでしたが (単行用車両を用意した方が良さそう……)、上野市~伊賀神戸間は各駅で少しずつ客を拾い、伊賀神戸到着時にはほぼ座席が埋まる程度となりましたので、今後の健闘を祈るばかりです。
 伊賀神戸に到着しますと、分離前はノーラッチで近鉄大阪線と乗り換え可能だったはずが、今やがっしりとした柵と専用改札が設けられ、きっちりと運賃徴収がなされています。そんな光景を通じて分離の現実をかみしめつつ、青空のもと発車を待つ上野市行を撮影したのでした……。