地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

消えゆく常磐緩行線の主・203系

2010-11-05 00:00:00 | 国鉄型車両


 昨日はついに千代田線の16000系が運用を開始したようですが、既にJR側の新車であるE233 2000もちらほら見かけるところであり、たまたま乗り合わせれば「そのまんまOER4000……つまらん」と絶句する今日この頃。そして今後短い期間のうちに両者ともども急速に増えるそうですので、ついに千代田線が激動期に本格突入したと言えましょう。このうち、メトロ6000系のVVVF車は当面残るとされる反面、203系は201系全廃の勢いを受けて、来年の今頃には跡形もなく消えているものと想像されます……(T_T)。
 203系という電車……個人的には、201系の基本を押さえつつもひときわゴツい表情を際立たせた内外装の雰囲気や、強烈なチョッパ音とモーター音のダイナミックな融合ぶりに心酔せずにはいられず、千代田線を趣味活動で利用する際 (全線乗り通して小田急~北千住連絡) には運用番号に「K」がついている列車をわざわざ選ぶほどお好みであります(まぁたまに超ハズレで209が来ることもあります・・・苦笑)。しかし、裏を返せば無骨なボディに轟音、そして松戸電車区のメンテに問題があるためでしょうか、車体も車内もやや汚れた雰囲気であることから、利用者・趣味界からいささか邪魔者扱いされているのも否めないところでしょうか (103系1000番台・千代田線現役時代の、抵抗器の熱が猛烈に立ちこめる凄絶な雰囲気を思えば、203系は全然デラックスだと思うのですけどね~ ^^;)。



 とはいえ、そんな誰からも見向きもされない最高に地味な存在感であるからこそ、なおさら健気な姿にグッと来る私 (*^^*)。とくに常磐快速線から103系や403・415系が消えてからは、たまに松戸・柏方面に向かう際にも敢えて時間を確保して緩行線の203系を楽しむようになっておりました (笑)。そして、まだまだ撮り鉄が少ないタイミングを見計らって0番台・100番台それぞれのトップナンバー編成 (マト51・61) を目出度くド順光で撮影! 撮影場所が意外と少ない常磐緩行線にて、かなりカツカツながらも (^^;) まずは203系の雄姿をきっちりと記録出来て満足です……。今後は、たとえ不人気車種であるといってもそれなりに撮り鉄が押しかけるでしょうから、個人的にはむしろ編成数が減って行く中で「見かけたら乗る」という姿勢に徹して最後の咆哮を満喫したいと思っています……。
 それにしても、鋼製車の201系は京葉線の僅かな編成 (&西の編成) を残して消えていったわけですが、アルミ製で軽くとも腐食に強そうな203系もやはり解体されて行くのか……と思うと残念です。たとえ走行音がデンジャラスであるとはいえ、同じく壮絶な音を出して突っ走る東急8500系には譲渡先が引く手数多である以上、203系もどこかに輿入れしても良いはず……というのは無駄な期待でしょうか。両端がクハで、1M方式ではなく、電機子チョッパである……という条件も、東急8500系と比べてリユースにあたってのハードルを高くしていることは否めず……嗚呼もったいない。リンク頂いており、大変お世話になっております『Asian Railway Plaza』様によれば、腐りにくいアルミ車体であることを活かしてフィリピンに持って行き客車化するという話 (冷房用電源は電源車から?) も取り敢えず沙汰止みになってしまったそうで、結局拾う神なく消えて行くのでしょうか……?!