地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

新ジャカルタ炎鉄録 (20) 都営6000橙帯

2010-11-29 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 最近、ジャカルタの電車シーンは相当濃いぃものであることが「鉄」ではない人々にも広く知られる機会が増えているようで、先日Yahoo Japanのトップページにいきなり日本製非冷房抵抗制御車の画像が現れて「?!」と思いつつさらにクリックしてみたところ、世界のびっくりシーンを紹介するNHK製作のミニ動画が現れ思わずニヤリ (^^;)。それは屋根上乗車をめぐるいたちごっこの奥深い世界を扱った内容でしたが、これを見た多くの人は必ずや(屋根上乗車とは行かないまでも)混沌のラッシュアワーを体験してみたくなったことでしょう……(笑)。そして昨晩は『真相報道バンキシャ!』にて、海外で活躍する日本の中古鉄道車両が特集され、とりわけジャカルタの電車が大フィーチャー! 日本のお茶の間に「東京の電車・大同窓会状態」が紹介されたのは画期的なことでしょう……。



 というわけで、ジャカルタの電車のうち「Hibah=贈り物」シリーズの続きと参りましょう。その元祖である都営6000系は、ジャカルタでのデビュー以来しばらくの間は青帯のままだったようですが、その後は長らくこのオレンジ帯に衣替えのうえ、日々高まり行く冷房車の旅客需要を着実にこなして来ました。しかし、ジャカルタ・デビューから早くも10年を経て、編成替えによる変顔の登場・事故での離脱・帯色変更などなど、三田線時代には到底考えられなかった様々な変化が起こり……気がついてみたらオレンジ帯は激減。今年夏の訪問時には原形のオレンジ帯編成として残るのは6171F・8連1本のみとなってしまいました (変顔オレンジ帯の6177Fは目撃していませんので未詳)。その6171Fも、昨年夏の時点で見られた古めかしいスカートは他の冷房車と同じスカートへと交換されており、これはこれで如何にも過渡期的な光景でしたが (^^)、かなり色褪せてところどころ破れた帯を眺めるにつけ、この編成がそろそろ入場して別の帯色に変わるのだろう……と想像させるに十分なものがありました。
 というわけで、恐らくもうこのような光景は過去のものとなってしまいましたが、103系・東急8000系列・非冷房車にも採用されたオレンジ+黄色系のカラーリングは確かにジャカルタの電車の一時代を象徴するものであったわけで、その功績は非常に大きかったのだろう……と思います。