地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

富士急湘南バス西丹沢線・山北町名所塗装

2012-11-10 00:00:00 | 濃いぃ路線バス&車両


 季節はすっかり晩秋。都心からでも西の山並みが綺麗に望まれる機会が増えている今日この頃ですね……。このうち、富士山を望もうとする際に手前に見える丹沢は、神奈川県民にとっての水瓶を兼ねた山塊となっていますが(これのおかげで神奈川県民は、利根川の渇水云々を気にする必要は全くないのです)、丹沢は標高がそれほど高くなく、しかも小田急沿線の都市化された風景のすぐそばにあり、気軽にアクセス出来る自然……というイメージが割と一般的なのかも知れません。
 しかしそんなイメージは、実際に丹沢に登ったことがないヤツだからこそ抱くことが出来るノホホンとしたものに過ぎません。実際の丹沢は、割と新しい造山運動によって形成され、今まさに雨風によって削られる過程が進んでいるデンジャラスな山であり、目がくらみ小便をちびりそうなほどの切り立った崖・鎖場・急勾配が連続する一方、ひとたび稜線に立てばさらに西へと連なる雄大な山並みの連続に呆然とさせられるほどの堂々たる大自然であります。というわけで、丹沢登山は長年山屋業界において、日本アルプスなどさらに別の高みに挑むための登竜門として位置づけられているのみならず、ハードな登降に耐えうる者だけが満喫出来る大自然の美にあふれているからこそ絶大な人気を集めているのだと言えましょう。
 そして私も、インドネシアでの撮り鉄中に骨折してから1年3ヶ月を経て、何とか回復した喜びを大自然の中でかみしめるため、そしてBMI25突破断固阻止 (爆) という目標に向け邁進するため、かつてMy非鉄期に何度も登った丹沢の懐に「帰って行く」ことにしました。あ~山屋復帰で撮り鉄遠征の頻度が減っちまう (^^;)。でも山屋ついで撮り鉄・撮りバスは、当然のことながら可能ではあります (笑)。



 そこで先日、新松田駅前から出る富士急湘南バス随一の登山・観光路線として知る人ぞ知る西丹沢線に乗り、丹沢の中でもとりわけ深くデンジャラスな雰囲気が充満する西丹沢の大自然に浸り、紅葉を楽しんで参りました。一応今回の挑戦に先立ち、既に9月以降箱根と東丹沢で400m程度のアップダウンを経験し「よっしゃイケる」と判断したうえで、今回は約850mのアップダウンに挑んだのですが、いや~やっぱりブランクを痛感させられまくり (滝汗)。とくに、骨折による筋力低下で、下るパワーが足りない……(爆滝汗)。それに紅葉も、どこがピークなのかさっぱり分からない不発気味なものでした。それでもまぁ、大体コースタイム通りに歩いたので目出度し、と (^^;
 しかし今回のメインイベントは、単に山登りだけではありません。にわか撮りバス趣味の延長として、最近の富士急湘南バスの車両チェック……(笑)。朝の通勤通学時間帯に狭い新松田駅前に雲集する富士急バス改め富士急湘南バスの車両は、80年代までは当然のことながらモノコックバス天国であり、しかも大型車が狭隘路線に突っ込んで行くという面白みがあったと記憶しているのですが (家族で中川温泉に行ったりしたものでして)、90年代以降は山岳レジャーの沈滞や全路線における利用者減少のあおりで、レインボー系やジャーニー系の中型車がメインであったと記憶しております。ところが今回、久しぶりに新松田駅前にて発車時刻まで仔細に観察していてビックリ……。関本(=大雄山駅前)からやって来る箱根登山バスはすっかりエルガミオ地獄となり、富士急湘南バスもエルガミオいっぱい!超不採算路線用として小型エアロミディいっぱい! ところが、エアロスターMやブルーリボンがひょっこり顔を出すのみならず、山間部の小さな集落「寄 (やどろぎ)」から客を満載して到着したのは堂々たる7Eではありませんか!!
 そこで「うう……あの7Eうらやましい。でもどうせ西丹沢線はエルガミオか何かなのだろうなぁ……」と思っていたところ、何と!その7Eが西丹沢行に! 一応西丹沢線は、沿線の過疎化のため補助金で辛うじて運行されているのですが、季節によっては山屋が集中するため (平日のアサイチの便でも約20名)、大型車を惜しげもなく入れるようになったのかも知れません。ここらへんは最近の、山ガールなる言葉も生まれた新たなる登山ブームのプラスの影響でしょうか?? 
 その7E、終点の西丹沢自然教室までは乗らなかったため、今回は撮りそびれたのですが、西丹沢自然教室に下山する都合上「また帰りのバスで7Eが来ないかなぁ……そうであれば発車時刻まで7E撮影大会開催じゃ♪」と期待していたのでした (笑)。ところが、無事下山してみるとあらびっくり!同じ大型車でも西工ボディではないですか! しかも山北町の観光名所のイラストが描かれた特別仕様……。まぁこれはこれで良いでしょう。とゆーか……親会社の電車のように○トーカ化されているわけではないので断固支持します (笑)。
 ちなみに、通常西丹沢線のバスは新松田駅前~中川温泉or西丹沢間ですが、平日午後は車両運用数を減らしつつ沿線2ヵ所の小学校の帰宅生徒を運ぶ任に当たるためか、西丹沢→谷峨→西丹沢という区間運用があります。レアな谷峨行表示を記録するならオススメです……が、谷峨駅に到着後、御殿場線が来るまで30分も待たされますので、さっさと帰宅してフロに入りたい向きには困ったもんです (滝汗)。
 うーむ、今度は是非、この谷峨駅前シーンを富士急バス標準塗装の7EやエアロスターMで撮りたいものです。あと、中川温泉~西丹沢間に点在する超絶狭隘区間は今も昔も変わらず健在で、使用車両が中型車から大型車に戻ったことで、久しぶりに超スリリングな雰囲気を満喫しまくり♪ 車体と擁壁・ガードレールそれぞれとの隙間が10cm程度しかない場所を最徐行で通過するのは男のロマンです (爆)。