地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第四ジャカルタ炎鉄録 (18) 新塗装罐Argo特急

2012-11-19 12:27:00 | インドネシアの鉄道


 インドネシア鉄道の新CIロゴ制定に伴う塗装変更の進行により、旧塗装罐を今のうちに記録しておこう……というのが、今夏のジャカルタ訪問における一大テーマだったのですが、勿論新塗装で来てもアメ罐はアメ罐ですので大歓迎♪ まぁ、新塗装罐をネットで初めて眼にした時点では、アムトラックのCIロゴマークを参考にしているのではないか?としか言い様のない新デザインに「うーん。何とゆーか、エヘンと威張りくさっている口のようでアレだなぁ」と思ったものですが、いざ現地で見慣れてしまいますと何ということはありません。フツーにカッコ良いです (笑)。強烈な直射日光による車体の温度上昇を防ぐためか、全体として白さが目立つボディであるのは旧塗装と同様ですが、マスク全体は白、スカートが赤からグレーに変わり、側面の青濃淡帯部分が朱色に変わったのが最大の変更点でしょうか。



 というわけで、1枚目の列車はガンビール~バンドゥン間の特急「アルゴ・パラヒャンガン」。この列車は伝統の花形1・2等特急「パラヒャンガン」と、1等オンリー特急「アルゴ・グデ」が、高速道路開通に伴う乗客激減のため2010年に大幅減便のうえ統合されたもので、当初は全列車アルゴ客車と2等客車の併結編成として、ジャカルタ界隈ではそれなりに異彩を放っていました。しかしその後も乗客減が進んでしまったようで、半分以上の列車で2等客車の連結を中止し、客車4両+食堂車1両というサービス陣容は「アルゴ・グデ」廃止直前と同じになってしまいました (T_T)。まぁ、ジャカルタやバンドゥンに住む中間層であれば、この区間の3~4時間の移動のためならケチケチと非冷房2等車に乗るようなことはせず、最初から冷房1等車に乗るよなぁ……。とはいえ、その肝心の1等車も、見る限り超ガラガラ……。
 このブログをご覧の皆様におかれましては、是非ジャカルタ鉄の折には「アルゴ・パラヒャンガン」で日帰り客車列車の旅をお楽しみ下さい!! 山岳区間の大絶景の素晴らしさは保証しますので!! ちゃんと鉄ヲタが支えてやらなければ、この列車はマジでヤバそうな気がします……。とにかく、平野部から高原のバンドゥンへと一気に標高を上げるにあたり、高速道路は直線気味で行けるのに対し、旧来の鉄道ではクネクネ急勾配の連続でどうにもこうにも劣勢であるのは否めず……。振り子列車を導入するか新幹線を敷くかしないと、鉄道のシェア大逆転は有り得ないわけですが……。
 いっぽう2枚目はチルボン行の「アルゴ・ジャティ」。ひたすら平坦な直線を飛ばすだけのジャカルタ~チルボン間は、鉄道にもそれなりに需要がありますので、小窓の新型客車6両はそれなりに盛況ですし、食堂車にはバティック模様で神話のシーンを描いたラッピングが貼られています。