地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

ヤンゴン熱鉄記 (27) DF1300急行客レ

2013-12-14 00:00:00 | ミャンマーの鉄道


 ヤンゴンで見られる鈍行・ローカル列車から今度は打って変わって、一応ミャンマー国鉄の花形と言っても良い急行列車です。既にこの連載の最初の方で、バゴーまで往復した際に利用したヤンゴン朝8時発のネーピードー行急行列車をアップしましたが、この列車が基本的に中国製罐・DF2000によって牽引されているのに対し、マンダレー又はモウラミャイン方面へ向かう大部分の急行列車は最近インドで製造されたDF1300によって牽引されています。塗装さえ変えればインドのメーターゲージでもゴロゴロ走っているこの罐、ベトナムのインド罐D13Eとも基本的に同一シリーズに属すると思われ、まさにインドがアジアのメーターゲージ・シーンに放った一大傑作と呼ぶべき存在なのでしょう。



 いっぽう急行列車の客車につきましては、たまに窓の四隅のRが目立つ中国製の二段窓車(北車・四方工場製)が連結されていることもありますが、基本的には80年代に日本の援助で一挙に300数十両投入された近車製の車両、あるいはそれを基本として、90年代以後韓国製部品を輸入して国鉄ミンゲ工場で製造した車両が主流を占めているようです。雨樋とシルヘッダーを省略した(その代わりに窓の上に細い雨樋がある)日本の旧客テイストの17m級客車という雰囲気で(但し跨線橋の高さの都合で屋根が低い……日本の中古DCが大改造を強いられるのもこのため)、結構親しみが持てるデザインですが、残念ながら車内はメンテ不足で、アッパークラス客車といえども相当ボロいです……。そのボロさに壮絶な揺れが加わり……(@o@)。まぁ取り敢えず、普通に客を詰め込んで、数百kmの道程を転がり続けることが出来ればそれで良し、ということなのでしょう。外観については高温多雨をカバーするために割と塗装に注意していることから(そして猛スピードで赤+クリームから茶+青帯+クリームに変更中)、辛うじて堂々とした風貌を醸し出すことにつながっているのかも知れません。