地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第五ジャカルタ炎鉄録 (18) KFW@バンテン線

2013-12-21 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 スルポン=バンテン線のうち、最近複線化が完成して電車の本数が激増したパルンパンジャンまでの区間は、途中駅のホーム延長及び嵩上げなどの全面改装が成り(ジャカルタ鉄の先達として大いにお世話になっております『Tokyo Railway Labyrinth』のYopie様が、かつてジャカルタ御駐在中に伝説の名サイト『Jabotabek Railnews』を運営されていた頃、椰子の木生い茂る村の中にある水たまりだらけの停留所・チチャユル駅に到着するメトロ7000系を激写されていましたが……そのチチャユル駅も完全にデラックスな駅となりました……)「いつでもニュータウン開発かかってこいや!」状態ですが、パルンパンジャンから電化区間の終点マジャまでは、複線化が完成すれども供用は始まらず、途中駅の多くも短い低床ホーム+昔ながらの駅舎といった風情を保っています。
 しかし、そんなただでさえ駅間が長い区間で電車列車が増発され、しかも時折レバラン臨客が挿入されるというわけで、私が訪れた日のスルポン=バンテン線は昼過ぎ以降ダイヤがガタガタ……。チチャユル駅改装後における電化区間最強 (?) のド田舎停留所となったチコヤ駅にて、午後1本目のマジャ行き電車に乗る前、アンケ行きの客車鈍行が来るはずだと思い、駅付近の踏切にて待ち構えていたものの、定時をとっくに過ぎても全然現れず、午後2時台の強烈すぎる日射しにすっかり参ってしまった私は「おっかしいなぁ~。めっちゃダイヤ乱れだなぁ……。そうこうしているうちに先にマジャ行きの電車が来てしまうではないか。緑の大地の直線がイケてるチコヤでの撮り鉄大作戦は次回以降の課題か」とブツクサつぶやきつつ (キモッ!^^;)、掘っ立て小屋のようなチコヤ駅舎に向かったのでした。
 そこで、まずは切符を買おうとしたものの……あれれ? 列車到着間際だというのに窓口は閉まったまま。しかも事務室への扉は鍵がかかっており、駅前の店にて涼んでいる駅員を呼びに行くという展開でもないようです……。というわけで、一瞬オタオタしていたところ、遅れているアンケ行き客車鈍行に乗るために集まっている乗客の皆様が、身振り手振りとカタコトの会話で重大な事実を教えて下さいました……。何と!この駅は無人駅になってしまったので、列車に乗りたければチコヤで乗る証明としてお前のそのカメラで出札口を撮っておけ!……とのこと。そして、なななな何と……電車は停まらないとは!! (超号泣)。



 とりあえず冷静に努めて待合室内を眺めてみますと、「7月1日からマジャまで電車の電子切符システムを始めますが、当駅はシステムに対応しないため、電車は通過とさせて頂きます」という趣旨の貼り紙が……。Tidaaaaak Berhentiiiiiiiiiiiiiiiii! この悪夢のような言葉を脳内で反芻するにつけ、思わず熱中症で倒れてしまうかのような心地を覚えた次第です……。パクアン急行様が以前、電車運転開始直後のチコヤ駅を訪れた際には、他のKCJ管内各駅と同様に切符販売員とガードマンが配置され、実に暇そうな彼女・彼から親切にしてもらったとのことですが、確かにまぁこんな田舎駅を電子システムに組み込み、駅員を配置し続けるのはカネがかかりすぎるというのも道理……。さすがにチコヤまで来ますと、ジャカルタから余りにも遠いため、チチャユルと同様に将来通勤圏になるとは到底思えませんし。
 そこで選択肢は二つ。一つは、客車鈍行に乗って大人しく帰ることですが、今回のバンテン線訪問の目的はマジャ電化ファースト・インプレッションにありますので、2kmと離れていないマジャ駅を見ずして、そしてマジャから電車に乗らずして帰るのは面白くも何ともありません。そこでもう一つの手は……バイクタクシーでマジャ駅まで向かうこと (笑)。駅前でヒマそうにしていたバイクの兄ちゃんに「ちょっとマジャまでオジェックやってくれ」と交渉し、個人的な適正価格の1km1万ルピア (現地人ならもっと安いのでしょうが、外国人がこのくらい取られるのは致し方ないと思っております) を提示してきたため、速攻で妥結! デコボコの田舎道を飛ばしていざマジャへ!! 駅前で下ろしてもらった時点では、先に電車が到着してしまい (案の定、大幅に遅れていたアンケ行鈍行と電車との交換は、マジャ駅に変更されていました。チコヤで粘らなくて良かった……)、電車のマジャ到着シーンは撮りそびれてしまいましたが、途中の田舎道から眺めた田園風景の見事な美しさは、列車の車窓からのそれとは違った魅力があり、この臨機応変オジェック移動も「禍転じて福」だな……と思っているところです。マジャ駅周辺の「ド田舎の市場町」な風情もなかなか楽しいものがありますし♪
 ともあれそんなこんなで、マジャ駅改札に設置された簡易読取機 (日本のSuica・Pasmo等簡易改札と似たノリです) にタッチし、全然ホームの有効長が足りないマジャ駅に佇むKFW (05じゃないのかよ……汗) を激写し、メラクからやって来た急行カリマヤ号を撮影した後は、チコヤからのドタバタで疲れがドッと吹き出したため、まだ誰も乗っていないKFWの車内に逃げ込んで涼みまくり……。すると何という偶然! 前日の晩、ジャカルタの私の部屋を振り出しに《新型エコノミAC急行クラカタウ&スンダ海峡フェリーの旅》に出掛けられたパクアン急行様と現地ファンのAdam君がひょっこり現れたではありませんか! (笑) 事の顛末は既にパクアン急行様が触れられている通り、メラクからの急行カリマヤの指定席がランカスビトゥンまでしかゲット出来ず、次の停車駅であるティガラクサまで立ち席でこっそり乗車し、マジャ発の電車に乗り換えるつもりであったところ、急行カリマヤがマジャで運転停車したため、その隙に下車したとのこと! というわけで、お互いお疲れ~と労いつつ、KFWの涼しい車内で昨晩からの活動報告会となり、タナ・アバンまで延々2時間のKFWの旅を楽しみましたとさ……。否、途中疲れで居眠りしてしまったのですが、それほどKFWは静かで快適な電車です。故障さえしなければ。
 それにしてもKFW、基本的にはタンゲラン線8連とカンプン・バンダン4連中心の運用となっており、これに対してスルポン=バンテン線は05系中心の運用となっているわけですが、どちらもブキッドゥリ電車区の担当であるためか、たまに運用の差し替えがあるようで……私がスルポン線を訪れた日はKFW2本がスルポン線に入っておりました。そしてタンゲラン線は恐らくメトロ天国……。というわけで、マジャ及びスルポン線都心区間でKFWを取ったのは多少レアなのかも知れませんが、次回はチコヤやマジャでメトロ車を撮りたいなぁ……と思います。

【補足】この文章の完成後、チコヤ駅でも電車停車対応ホーム改良ならびに自動改札設置工事が進んでおり、次の改正から全部の電車が停車するものと思われます。