地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第六ジャカルタ炎鉄録 (22) 食堂電源車考

2015-05-29 00:00:00 | インドネシアの鉄道


 2002年製、まぁ標準的な (?) Argo Eksektif食堂車。



 1982年製、青胴1・2等編成食堂車の塗装変更バージョン?



 1967年製のボロ食堂車を小窓化して大幅イメチェン?!



 1965年製の電源車。電源車も千差万別の百鬼夜行……(汗)。

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 インドネシア鉄道が誇る豪華快適な特急用車両であるアルゴ塗装客車は、このような客車を安定的に国産可能であるという点で、インドネシア工業のレベルを代表する存在でもあるように思います。まぁこの点、ベトナムのザーラム工場も最近は冷房寝台車を造っていますし、タイのマッカサン工場もかつては日本10系客車のタイバージョンを大量生産し、日本製や韓国製の超ロングボディ冷房寝台車を確実にメンテする実力を持っているのは事実です。それでもやはり、ヘビー・インダストリーの世界でも何とか東南アジアNo.1でありたいと願うインドネシアが、頭一つ抜きん出ているように思うわけです。電車の自国生産は右往左往気味ですが……。
 しかし一方で非常に興味深いのは、グレードが高いアルゴ塗装客車ほど、年式等々により細かいスペックがバラバラで、橙+青のエコノミ客車や白+青のビズニス客車と比べて全然統一感に欠けてきたことです。2等車は現塗装が非常に美しいけれども画一的で、3等車は窓上の通風器の有無(冷房化による封鎖で意味がなくなりました)や窓の一段ハメコミ化施行有無などの違いを除けば外観上は余り大差がない (?) ことを考えますと、ますます個々の1等車の細かい来歴に興味が湧いて来ます……。とりわけ、かつての花形列車であった1+2等列車が衰退し、年式が古い非アルゴ青胴1等客車がアルゴ塗装に変更され、レバラン臨(断食明け前後に集中的に増発)などの多客臨を中心として動員されているように思われますので、なおさらアルゴ塗装1等車のカヲスぶりに拍車がかかっていると言えましょう。
 まぁ裏を返せば、そんなレバラン臨が走るタイミングこそ、インドネシアの客車をウォッチする最適の季節であります……(笑)。普段は各地の車庫の奥でストックされているボロめなアルゴ客車が、こぞってジャカルタに集結するわけですから……。そして最近は、好調な経済と中産層の増加により、一時期閑古鳥気味だった特急列車も連日大賑わいなようで、臨時アルゴ特急が事実上毎日運転されている場合も少なくないことから、特にレバラン前後というわけではなくても、ウォッチの楽しみも増えているのかも知れません。
 そんな中、旅客扱い用の客車に負けず劣らず千差万別の形態を誇る (?) のが、食堂車と電源車……。何せ、窓割りやルーバー配置が個々の車両ごとに違うとしか思えませんので……(滝汗)。とにかくワケワカラン状態ですけど、どなたか研究してみませんか? (^^;