地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

2010初夏の神奈臨散歩 (1) 午後の塩浜

2010-06-12 00:00:00 | 貨物列車 (神奈臨)


 大師線を行く1000形が駅に停まるごとに客を降ろして行き、まったりスカスカムードが車内にいっそう充ち満ちてゆくのを感じつつ、走行音や住宅街の雰囲気を楽しんでおりますと、いつの間にか終点の小島新田に到着~。駅前にかかる跨線橋に登りますと、北西側はベッドタウン、南東側は重化学工業地帯ということで、これほど彼岸と此岸の光景が異なる場所も珍しいのでは……と思うほどですが (^^;)、そんな三途の川的 (?) 位置を占めているのがJRFの川崎貨物駅。構内の荷役や操車は神奈川臨海鉄道に業務委託されていますので、画面左の塩浜機関区に生息する神奈臨のDLが構内をちょこまかと走り回っています……(*^^*)。



 そんな神奈臨のDL、数年前まではかもめをイメージをした凝ったデザインを標準塗装としていましたが、最新鋭機DD60の登場以来塗装変更が進み……塩浜所属機はいつの間にか5両中4両が新塗装となりました。この日はたまたま、旧塗装で残るDD5517がクラの奥でしたので、何と表に出ている4両がすべて新塗装~(偶然1枚目に4両とも収まっています。笑)。スローペースだった神奈臨の塗装変更も、気がついてみればあっという間ですなぁ……(^^;)。
 こんなことを思いつつしばし眺めていたところ、DD602がOTタキ43000のみで揃った編成を突放開始! いまどきタキ1000が混ざらない編成も珍しいかも……と思いつつ観察していますと、中にはJOTから移籍されて間もないと思われる黒いOTタキが数両。私有貨車の融通に関する内幕はさっぱり分かりませんが、黒い車体に「J」マークがやたらと目立っておりました。ここから眺める突放は、傍で眺める分には最高に楽しいものですが(切る作業をする操車氏の苦労は大変なものでしょう)、数年前まで見られた化成品タキの突放がなくなったのは寂しいものです……。
 ※目が細かく赤く錆びた金網越しの撮影につき、元の画像はかなり赤みを帯びていますが、レタッチで何とかごまかしております (汗)。

東急恩田通信・9003F出場試運転編

2010-06-11 14:36:00 | 大手民鉄 (東急)


 東横線への5050系追加投入に伴い運用を離脱し、長津田工場にて5連への短縮化のうえ大井町線仕様に改装された9003Fが、本日検査を終えたピカピカな姿で出場して行きました。せっかくの平日休みながらも昨日の仕事がハードだったため遠出をせず、とりあえずダラダラと起きて近場でも……ということで恩田の様子を見に行ったところ、偶然こんなシーンに遭遇するとは……(^O^)。このご時世にあって何と幕装備のまま出場した9003Fには是非今後とも、東急における幕と切妻の歴史をつないで行って欲しいものです……(*^^*)。



 それにしても本日の最大の不覚は……ダイヤ改正以来出場試運転の時間が変わっているのを知らず、県道の踏切を通過して築堤を行くシーンを後追い撮影しそびれたこと……。多忙で恩田訪問回数が減り、気がついてみれば出場試運転に当たるのはダイヤ改正(だいぶ前の話……) 以後初めてだということを思い出したのですが、「まぁどうせ運行時刻は大して変わらないのだろう」と多寡をくくり、今回アップの2カットを撮影した後も「まだ時間はある」ということで、踏切までダラダラと移動。しかし……まさか20分早い時間になっているとは! (@_@) 長津田工場裏の川沿いの遊歩道から中恩田橋の交差点に出たところで、9003Fが走り去って行くのが見えて呆然……。そういえば、今日は恩田に向かう前にも、午前10時台に中央林間に到着する東急車の非6ドア・非○K運用 (基本的に8500天国) に4本連続で5000系が充当されているという超凶運 (→22K・32K・02K・03Kが5101~5104F……-_-メ;;) にも遭遇しており、撮り鉄運の悪さを後々まで引きずったという次第……。そこで、9003Fをポカーンと見送った後は早々に退散して帰宅したのですが、まぁそんな日もあるものですなぁ……(苦笑)。

京急1000形さよならHM・大師線で装着中!

2010-06-10 00:30:00 | 大手民鉄 (京急)


 先月30日に披露された京急1000形さよならHMは、この車両に長年愛着を持つ多くの京急社員やファンの惜別の情を汲み取るかのように格調高いものとなっており、久里浜での凄絶な押しくらまんじゅうに耐えながらも何とか撮ったことに満足されている方は多いはず……。そんなさよならHMが、さっそく大師線にて運行されている最後の4連・1305×4に掲げられています。そこで私もさっそく、日中運用に入った某日、1000形の最後の勇姿を記録するべく大師線を訪れてみました。



 私が訪ねたのは平日ということもあり、港町のカーブですらせいぜい4~5名しかいないという超まったりムード。トップライトが薄い雲でデフューズされて絶妙な光線状態の中、深紅の車体にHMも凛々しい1000形を記録でき大満足 (*^O^*)。その後昼食は川崎訪問時の定番である「天下一《いずま》」店で楽しみ、さらに1000形の乗車も組み合わせて独特のCP音を満喫したのですが、こんな当たり前すぎる川崎界隈の日常が間もなく過去帳入りするのかと思うと、やはり心の奥底から寂しさがこみ上げるのを禁じ得ないのでした……。1000形の本当の引退が何時になるのかはまだ分かりませんが、そのときが迫って沿線も車内も大変なことになる前にあと何回、そんなのんびりとした日常を楽しめるのでしょうか……?

創立90周年の長電車両 (1) 8500系T6編成

2010-06-09 04:00:00 | 地方民鉄 (甲信)


 先月末に会社創立90周年を迎えた長野電鉄は、当初「信越線が通らない千曲川右岸にも鉄道を!」という熱意とともに発足した河東鉄道を母体とし、後から創立され資本関係を同じくする長野電気鉄道が合流して現在の商号となっているとのことですが(RP誌の1984年・東海甲信ローカル私鉄特集による)、その後の長電の歴史は、屋代ルートから長野ルートへと主な経営資源が変遷しつつ展開してきたのは周知の通りです(いや、上述の合流の時点でそうだったのかも ^^; 特に貨物輸送と急行「志賀」の廃止は、屋代~須坂間にとって致命的だったと思われます)。のち、信州中野~木島間廃止を機に、それまでは長野~須坂間を指していた長野線という名称が、ついに河東線の須坂~信州中野間および山ノ内線を乗っ取るかたちとなり、須坂~屋代間も河東線から屋代線へと改められて今日に至っています。
 そんな長電の現状は、県都長野近郊の通勤・通学需要をつなぎとめて的確に収益を確保しながら、同時にイメージシンボルとしての特急列車を保ち、「全国鉄道網との連絡線」屋代線を辛うじて維持するというものとなっているように思われます。そこで稼ぎ頭として、東急8500系3連が大量 (?) 投入されたのは、まことに適切な判断だと言えましょう(というのは東急8000系列ファンの単なる思い込みかも知れませんが ^^;)。



 というわけで、先日撮影した長電車両陣をアップするにあたっては、「お約束」通りに1000系「ゆけむり」、そしてJRE253系購入決定でついに引退が決まった2000系から扱うのではなく、そんな長電の現状と個人的思い込みを勝手に絡め合わせて8500系から参ります (爆)。そんな8500系の中でも、個人的に最もお気に入りなのが……T6編成(*^O^*)。何と言っても「なんちゃって貫通路」ですし、ヘッドマークステイとの兼ね合い上から車番が東急8000系と同じ位置にあるという珍車ですぜ旦那! (笑) 
 前にも記しました通り、今般の創立90周年HM装着はT6編成の晴れ舞台到来を意味するわけで、公式HPで当初告知された装着開始日である先月28日には喜び勇んで長電を訪ねたものですが……T6編成は朝のラッシュを終えたのち須坂に入庫する運用に入っており (長野823発)、2000系A・D編成を含めどの編成にも記念HMが付かなかったという……(T_T)。しかも、記念HMは結局のところ90周年記念日である先月30日以後、2000系D編成を皮切りに装着されているそうで……(最初からそうだと告知してくれれば良いのに。いや……何となく「フライング気味な装着開始で良いのか?」という疑問が脳裏をよぎったのものですが、とにもかくにも当初「28日から」と表示していた公式HPに最大の問題が……)。
 とまぁこんな感じで、空振りに終わってしまった徒労感が未だにじっとりと残るため、思わず繰り言を並べてしまいましたが (爆)、とりあえずT6編成の入庫シーンをたった一人じっくりと激写出来たのは良かったなぁと自分自身を納得させるようにしております……。とはいえ、もう一つ遺憾な点として……たまたま陰ってしまったのは痛い! (苦笑) 空気が爽やかに澄んだこの日の須坂界隈は、陽が差しさえすれば最高にドラマチックな雰囲気でしたので……。

梅小路のC61 2・スチーム号を撮る

2010-06-08 10:30:00 | 保存・園内・特殊車両


 また来週関西出張がありますので、その前になるべくたまった京都ネタをアップしておくことにしませう……というわけで、普段は余り注目されないものの (?) 何気に濃過ぎる梅小路の訪問記です。
 梅小路蒸気機関車館の最大の目玉といえば、毎日3回(多客時には臨機応変に増発)運転される「スチーム号」であり、8630・D51 200・C61 2・C62 2が交代で充当されています。具体的な充当スケジュールは公式HPにて告知されており、京都訪問の都合と適宜照らし合わせて何度も通えば4機すべてを記録することが可能ですが、これまで個人的には8630に当たることが多かったといふ……(^^;)。個人的にはこのうち、目出度くJREでの復活が決まったC61の、大振りな動輪と (C62と比べて) 軽快な雰囲気の組み合わせが結構好みでして、いつか当たらないものか……と思っておりましたので、ようやく先月中旬うまくC61の運転に当たることが分かった瞬間、思わずPC画面に向かって「よっしゃ!」とガッツポーズ (笑)。



 そこで、梅小路公園の入口に面した七条通のラーメン屋(安くはないけどまぁ美味い) にて気合いを補給したのち (笑)、いざ入場券を買って館内へ。スチーム号の運行には時間があるため、英国との交流に関する展示を眺め、他の機関車を撮りまくっていますと、いつの間にか「そろそろ乗務員が現れて出発準備をするかな……?」という頃合いに。そして吹き上がる黒煙と蒸気……。午後の順光線を浴びて黒い車体を鈍く輝かせるC61の急行用旅客機としての貫禄は十分です(*^^*)。しかも、この日は雲の流れが非常に速く、時折バックの空が暗く落ち込むのに対して手前が明るいという、個人的には超お気に入りのライティング♪ そして……何が素晴らしいかと申しますと、出発準備から終了後の燃えガラ始末までの一部始終を必死に撮りまくっている撮り鉄は私だけということ(^O^)。これだから梅小路の日常はやめられません! これであとは……牽引されるトレーラーが遊園地スタイルではなく嵯峨野トロッコと同じ車両に変われば最高なのですが……。脇に放置されているオハ46には復活の気配はなさそうですし (^^;