昨日アップしたキハ52をはじめ、ミャンマーへ行った日本の中古車両の動向につきましては、数年来・幾度もの訪問を通じてミャンマー国鉄と独自の信頼関係を構築された斎藤幹雄氏によるRP誌への投稿記事が、単にアーカイブ的な記録として極めて貴重なものであるだけでなく、私を含め多くのファンに絶大な印象をもたらしてきたものですが、そんな記事群のひとつとしてRP誌の2013年5月号に掲載された「ミャンマーへ行った日本型気動車2013」がこのたび、鉄道友の会の権威ある賞「島秀雄記念優秀著作賞」の定期刊行物部門を受賞されました!! 斎藤様からいつもお世話になっている者として、これほど目出度い話はございません! 御受賞誠におめでとうございます!!
とりわけこの記事は、運転台をもがれて首無し状態になったキハ183や、改造を途中で放棄された24系客車など、さまざまな怪奇シーンもいつになくてんこ盛りで、読者の好奇心を大いにかき立てるだけでなく、裏を返せば暗中模索を繰り返すミャンマー国鉄の姿を余すことなく記録する貴重な歴史的資料であるとも言えましょう! というわけで、今後も末永く (?)続き、ミャンマーと日本の関係をも照射し続けるレポートを、今から大いに楽しみにしているところです。
そんな斎藤様から、このたびこれまた極めて貴重な画像 (1枚目) を頂きました。これは……何と!ミャンマー国鉄関係者の方から頂いた、札沼線キハ40 330番台・キハ48 1330番台の甲板上シーンとのことです!! ティラワ港に到着し、これから水切りするという直前に撮影された画像を斎藤様がまず関係者の方からプレゼントとして入手され、そのうえで当ブログにてご紹介する機会を与えて下さったということで、誠にありがとうございます!! いやー当たり前の話ですが、キハ40の顔がこれほど密着して並んでいますと圧巻ですね~♪ そしてこれらの車両は、ヤンゴン環状線で冷房特別車として既に運行を開始しており、約1ヶ月来極めて順調に走っているようですので、いや~良かった良かった♪ まぁ恐らく日中は、冷房で涼みたい沿線住民のピクニック会場になっていることでしょうが……(笑)。
それはさておき、急行「天北」の特急格上げで運用を失ったキハ400・480のうち、3両はお座敷車両に改造され、残りの6両が札沼線用ロングシート車となったわけですが、5両はこうしてヤンゴンでデビューした一方、キハ40 333のみ未だに苗穂にいるということで、何とも奇妙な話です (2枚目の画像は私が撮影しました)。さらに追加でヤンゴンに行くことになるのか、それともこのまま苗穂で朽ちて解体となるのか……。とりあえず現在のJRHはキハ261と733系の新造、そして新幹線の開業準備に追われ、しばらくキハ40系列の出物はないと思われるだけに、追加購入を期待しているミャンマー国鉄は出物のなさにガッカリしているのかも知れません。次回はこのキハ40 333だけを購入し、わざわざこの1両のために船を仕立てるとは到底思えないですし……。