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ミステリ感想-『神のロジック 人間のマジック』西澤保彦

2006年09月26日 | ミステリ感想
~あらすじ~
ここはどこ? いったいなんのために?
世界中から集められ、謎の“学校”で奇妙な犯人当てクイズを課されるぼくら。
やがてひとりの新入生が“学校”にひそむ“邪悪なモノ”を目覚めさせたとき、小さな共同体を悲劇が襲う。


~感想~
どこを切り取ってもネタバレになるので非常に評しづらい。
なのでトリック以外のことを述べるなら、西澤氏の文章の読みやすさに改めて感心した。全盛期にはトンデモSFと称されたむちゃくちゃな設定を、説明臭くなく自然と説明してみせた腕は健在。
というか、最近のライフワーク(?)になっている人間そのものへの冷めた暗さや、ジェンダー論が語られないだけかもしれない。
扱ったテーマが偶然にも“アレ”とかぶったのは興趣深い。トリック一本勝負でありながら、読了後には余韻を残す佳作である。


06.9.26
評価:★★★☆ 7
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