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DVD感想―『ボーン・アルティメイタム』

2009年05月03日 | 映画感想

~あらすじ~
ある日、イギリスの大手新聞に記憶を失ったスパイ、ジェイソン・ボーンの記事が載る。そしてその担当記者ロスから、CIAの極秘計画トレッドストーンをアップデートした“ブラックブライアー”という計画の存在を知らされるのだが……。


~感想~
最近のシリーズ物の映画は、前作を観ていることが前提のものが多いが、これもその類で、冒頭から説明無用の展開なのでどうか第一作から観てほしい。
ボーンの新しさは、スパイ映画にありがちの超人的な戦闘能力やハイテク機器を排し、その場その場の状況に応じた作戦を瞬時に組み立て、身の回りの物を活用して窮地を突破していくことにある。
危機に陥ったボーンが周囲に目を走らせ、なんの変哲もないタオルや雑誌を手に取っただけで、いったいそれをどう使うのかと期待を持たせ、しかも予想だにしない活用法を見せてくれるのが醍醐味である。
前二作をふまえた展開に、映画史に残るド派手なカーチェイス、最高に後味のいい結末と、申し分のない傑作で、シリーズを重ねるごとに完成度が高まっているのもさすが。
当初は三部作と予定されていたが、続編の製作も決まったそうで、非常に楽しみである。


評価:★★★★ 8
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