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映画(DVD)感想―『ライラの冒険 黄金の羅針盤』

2009年05月29日 | 映画感想

~あらすじ~
パラレルワールドの英国。その世界では人々は、それぞれの心が動物の姿で具現化したダイモンと呼ばれる守護精霊と行動を共にしている。
12歳の少女ライラも“パンタライモン”というダイモンと常に一心同体。そんな彼女の周囲で子どもたちが行方不明になる事件が続発、親友ロジャーまでも姿を消してしまう。ライラは黄金に輝く“真理計”を手に、子どもたちが連れ去られた北の地を目指し危険な旅に出るのだが……。


~感想~
これはダメな映画だな……。
難点はいろいろあるが、人間につれそう目に見える魂・ダイモンという設定は面白いが、それが別段、物語に貢献していないのがまずひとつ。
子供向け作品ながら人が死にすぎるのも問題。撃たれてただ倒れるだけなら言い訳もできるが、ダイモン=魂が消滅しては明らかに死んでいるではないか。
またアクションシーンのほとんどがやけに暗い所で行われるので、なにが起きているのかさっぱりわからないのも痛い。
主人公のライラがあまりかわいくないのは置いといて、なにかというと無為無策に突撃しては捕らえられる(それも3回も)のもいただけないし、そんな無鉄砲なライラを「あの子は選ばれた子」だの「すばらしい子だ」とこぞって褒め称えるのも意味が解らない。あいつほとんど役に立ってないだろ。
また、登場人物がそろって人の言うことを鵜呑みにする性格で、異常にだまされやすいのもネックで、しかも一番だまされないし、逆にひとをだましまくるのがライラというのもなにか間違っている気がしてならない。
とどめにラストは「俺たちの冒険は始まったばかりだ」と大々的に「次回につづく!」なので物足りないことこの上ない。
総じて出来の悪いファンタジーというしかないだろう。


評価:★ 2
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