~あらすじ~
第2方面本部でひき逃げ、放火、殺人の3つの事件が発生。竜崎伸也が署長を務める大森署も対処を迫られる中、ひき逃げに故意の可能性が高まり、殺人事件として大森署に捜査本部が置かれた。
そのうえ麻薬取締官が署員と衝突し、竜崎に直談判を求め、竜崎の娘の恋人が海外で航空機事故に巻き込まれる。
11年このミス14位、文春10位
~感想~
大小いくつもの事件が続け様に起こり錯綜を深める中、キャリアが階級を振りかざし、所轄と上が衝突するが、原理原則の正論で竜崎がそれらをまとめてぶった斬るいつもの隠蔽捜査シリーズ。
前作では女キャリアにときめいてフラフラしていた竜崎だが、今回は徹頭徹尾いつもの竜崎で、判子押しを続けながら小気味よく相手を論破し、もつれた事件を解きほぐしていく。
期待通りに全ての事件は微妙に連関していき、各方面から竜崎も認められていくのだが、物語の展開こそ最後まで意外なつながりを見せ続けるものの、結末は予測の外を出ない所に落ち着き、真相に驚くことはないだろう。
とはいえこのシリーズは竜崎の言動や彼を取り巻く環境の変化などが読みどころであり、ミステリ的なサプライズを期待するのはお門違い。
安定感あるシリーズの安定感ある続編である。
また文庫版の千街晶之氏の解説は、これまでのシリーズの竜崎の言動からその心境の変化を拾い集めており、記憶力の悪い読者には大変助かった。
15.11.3
評価:★★★ 6
第2方面本部でひき逃げ、放火、殺人の3つの事件が発生。竜崎伸也が署長を務める大森署も対処を迫られる中、ひき逃げに故意の可能性が高まり、殺人事件として大森署に捜査本部が置かれた。
そのうえ麻薬取締官が署員と衝突し、竜崎に直談判を求め、竜崎の娘の恋人が海外で航空機事故に巻き込まれる。
11年このミス14位、文春10位
~感想~
大小いくつもの事件が続け様に起こり錯綜を深める中、キャリアが階級を振りかざし、所轄と上が衝突するが、原理原則の正論で竜崎がそれらをまとめてぶった斬るいつもの隠蔽捜査シリーズ。
前作では女キャリアにときめいてフラフラしていた竜崎だが、今回は徹頭徹尾いつもの竜崎で、判子押しを続けながら小気味よく相手を論破し、もつれた事件を解きほぐしていく。
期待通りに全ての事件は微妙に連関していき、各方面から竜崎も認められていくのだが、物語の展開こそ最後まで意外なつながりを見せ続けるものの、結末は予測の外を出ない所に落ち着き、真相に驚くことはないだろう。
とはいえこのシリーズは竜崎の言動や彼を取り巻く環境の変化などが読みどころであり、ミステリ的なサプライズを期待するのはお門違い。
安定感あるシリーズの安定感ある続編である。
また文庫版の千街晶之氏の解説は、これまでのシリーズの竜崎の言動からその心境の変化を拾い集めており、記憶力の悪い読者には大変助かった。
15.11.3
評価:★★★ 6