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ミステリ感想-『機龍警察』月村了衛

2015年11月24日 | ミステリ感想
~あらすじ~
凶悪化する犯罪に対処すべく警察が導入した機甲兵装。
新設された警視庁特捜部は龍機兵(ドラグーン)と呼ばれる最新型の機甲兵装のパイロットに傭兵、元警官、元テロリストを配した。


~感想~
傭兵で接近戦主体の日本人、射撃戦が得意な外人男性、ミサイル装備の外人女性の三人組パイロットが小型の人型兵器を駆るという、あと女子高生艦長がいればそれなんてフルメタル・パニック? な設定だが、冒頭から無辜の民が容赦なく肉塊に変えられていくハードな世界観で、新作を出すたびに各種ランキングの上位をにぎわせるシリーズの第一弾。
驚くべきことに処女作ながら、いちいち暗い過去を持つ若干厨ニ気味(褒め言葉)の登場人物たちの群像劇、近未来SF、ミリタリーにアクション小説に警察物という様々なジャンルをごった煮にした、作者は「冒険小説」と称しているそうだが多方面からの支持を得られるだろう、多様な楽しみ方を受け入れる作品である。
まだまだ他作品と比べて目を見張る個性や突き抜けた面白味は感じないが、次作以降はのきなみランクイン作品で、巻を重ねれば筆もますますこなれてくるのだろう。
次作を読むのも、いつか訪れるだろう小説ジャンルでは初の(?)スパロボ参戦する未来も楽しみ。


15.11.10
評価:★★★ 6
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