小金沢ライブラリー

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このミス2015についてなんやかや

2015年12月30日 | ミステリ界隈
01.米澤穂信 王とサーカス
02.深緑野分 戦場のコックたち
03.柚月裕子 孤狼の血
04.若竹七海 さよならの手口
05.東山彰良 流
06.深水黎一郎 ミステリー・アリーナ  ★★★★★ 10
07.倉知淳 片桐大三郎とXYZの悲劇
08.有栖川有栖 鍵の掛かった男
09.藤田宜永 血の弔旗
10.北山猛邦 オルゴーリェンヌ  ★★★★☆ 9
11.佐藤正午 鳩の撃退法
12.月村了衛 影の中の影
13.鳥飼否宇 死と砂時計
14.井上真偽 その可能性はすでに考えた  ★★★☆ 7
15.下村敦史 生還者
16.白井智之 東京結合人間  ★★★★ 8
17.矢作俊彦 フィルムノワール/黒色影片
18.島田荘司 新しい十五匹のネズミのフライ
19.阿部和重・伊坂幸太郎 キャプテンサンダーボルト
19.大山誠一郎 赤い博物館
19.織守きょうや 黒野葉月は鳥籠で眠らない
19.佐々木譲 犬の掟


米澤穂信が2連覇を達成。前作「さよなら妖精」のシリーズである必要性がないという評判からスルーしたが、ひねくれ者としてはこれでなおさら買いにくくなってしまった。
ハードでボイルドなみなさんは置いとくとして、若竹七海なんて完全なノーマークな作家が4位に入ったのには驚いた。氏のランクインは「依頼人は死んだ」以来15年ぶり、その前のランクインはさらに9年前の「ぼくのミステリな日常」で、ランキングの常連でもないのに24年間にわたり最前線に立っている作家は数少ないだろう。

私的ランキングの中で最上位に挙げた「ミステリー・アリーナ」が6位、「オルゴーリェンヌ」が10位とベストテンに名を連ねたのはうれしいところ。流石に1位を争うようなものではなかったし。
その他には昨年3位に飛び込んだ乱歩賞作家の下村敦史が今年も15位に滑り込んだのが目新しい。受賞後第一作は読んだのだがイマイチで、続く「生還者」は見逃してしまった。
そしてもう一つ特筆すべきは東野圭吾の圏外だろう。東野作品の順位をその年の作況を占うバロメーターとして見ると、今年は豊作の年だったのかと思ったり。
また新作のなかった貴志祐介と、宮部みゆきの名も見当たらず、他の作家にとってはランクインする絶好の機会でもあった。
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