毒餃子の犯人は中国の製造会社の従業員ということに絞られてきた。ロボット工場ならシステムがよければ品質に問題は起こらないだろうが、人間が作業をするところでは、管理システムや監視システムがいくらよくても従業員の質に作用されることが立証されたわけだ。当たり前のことだけどね。マスコミは天洋食品の従業員採用実態を調べるべきだね。
愚衆はシステムといえばおそれいる。カルトの教祖がうちの教理は科学的だといえば、愚衆とパカ・マスコミはは恐れ入ってしまうようなものだ。
日本国内の外食も恐怖の的だ。皿洗いの実態である。昔は信頼の置ける「日本のおばちゃん」が皿洗いの主流だったが、いまや外国人労働者が幅をきかしている職種である。チャンだよ、チョンだよ、コロだよとろくすっぽ洗ってなかったり、洗剤のついたままだったりする。このごろ匙が汚れてませんか。
相撲が国技なんて馬鹿な作り話が横行するようになったのは何故だろう。相撲はスポーツではない、と国技論者はいう。そうだ。見世物でありサーカスである。
明治維新後の日本を一字で表せば、狂であろう。ただし無自覚な狂である。醒めた狂なら大い結構。武士道とは「醒めたまま狂うことだ」と言われるが、そのとおりだ。
幕末、欧米のタチの悪い食い詰め者が日本周辺に出没するようになった。日本の開国をせまる。幕府は彼らに応接する合間に相撲とりを余興につかった。相撲取りはたしかに日本固有の生産物である。巨大盆栽である。幕府の役人は人間離れのした相撲取りの力技を見せることで野獣のような西欧人の心を少しでも和らげようとした。
現在の日本相撲協会が出来たのは大正時代の末である。昭和天皇が皇太子で摂政時代だ。昭和天皇の相撲好きは知られている。昭和天皇はあの風貌からは想像しがたいが運動神経が大変発達していた。いろいろなスポーツをされた。
乗馬は皇族の必須のたしなみであるから、特にお得意であった。べつにおとなしい白馬にまたがって観閲式に望んだだけではない。遠乗り（野外騎乗、陸上競技で言えばクロスカントリー）は非常にお上手であった。遠乗りでは侍従武官がお供をするが、ついていけなかったといわれる。
侍従武官といっても陸軍大学出で頭でっかちの官僚である。乗馬などシロウト並みであったろう。騎兵出身のたたき上げの下士官ならいざしらず、侍従武官などついていけなかったのである。
さて、昭和天皇は相撲がお好きで自分でもよくとられた。大正時代相撲は東京と大阪の二団体にわかれていた。それをひつとにして場所の優勝者にポケットマネーから賜杯を送ることにした。賜杯を民間団体に送るのは問題だと、官僚が文句をつけたのだろう。そこで財団法人にしてもらったのだ。
相撲協会の初代理事長は陸軍主計中将が長い間務めたのもそのような経緯があったからである。はなはだ恐れ多いことであるが、昭和天皇の叡慮の存するところを推測するに、相撲を国技とは思っておられなかったであろう。
ただ面白いスポーツとして振興したいと考えておられた。それを国技に祭り上げたのは戦前軍部が大相撲の大スポンサーとなったからである。折もよし（わるしか）、双葉山というカリスマ的なスーパースターが出現したのも好都合であった。双葉山は今回逮捕者がでた時津風部屋の創始者である。
戦後はＮＨＫという御用放送が大スポンサーとなって、国技国技と祭り上げた。現在の大相撲の伝統は江戸時代にある。江戸時代は相撲を興行として定着させた時代である。つまり相撲の商業化である。興行でなりたっているものを、関係者やそれでオマンマを食っている評論家のやからが国技と僭称するのはおこがましいにもほどがあろう。相撲部屋とか御茶屋とかすべて大相撲にまつわる制度、風習や伝統は商業化のために考案されたものである。
きょうは相撲のことを二つも書いた。もと時津風親方逮捕のニュースに便乗して、少しでもアクセス数を増やそうというさもしい魂胆にはわれながらいやになる。
些細なことに気がつく、というのがいいことなのか、どうなのか。木を見て森を見ずという。かといってシャイロックじゃない、シャーロック・ホームズから虫メガネを取ったら気の抜けたビールになってしまう。
例の先代の時津風親方逮捕のニュースだが、みのくんの番組で北の湖理事長（５４才）と字幕にあったが、おや、と思った。前からそうだったけ、これが些細な問題。
現役でもない親方に年齢をつけるのは普通見かけないようだ。今度のように逮捕されたときは年齢が入る。また訃報は当然入る。７時のＮＨＫのニュースはキタの年齢表示はなし。現にみのもんたの番組で現在の時津風親方には年齢併記はなし。なんらかの基準はあるのだろう。
ということは、みのくんは容疑者なみに扱っているということかな。ところで北の湖理事長のコメントは誰が作成するのかな。本人があれだけの文章を書ければ立派なものだ。弁護士にでも作らせたのかな。
