島根県の病院で注射針を変えないで使いまわしていたというニュースで大騒ぎだが、こんなのは業界では全国的な行為だぜ。銀座あたりの診療所でもやっていないところはないだろう。
理由は二つある。一つはコストを安くあげて不当利益をあげようというものだ。第二は看護婦が面倒くさがって省エネを決め込むことだ。
注射針を何時拭いたか分からない黒く汚れたテーブルの上にじかに置いて作業するなんてのはあたりまえだ。
人体の汚わい屋である医師に職業モラルを要求するのは無理だ。このごろ国会の馬鹿どもが後期高齢者医療保険について、ピーチクパーチクやっておるが、こんなのは医療報酬を十分の一にすれば解決することだ。
余談だが後期高齢者医療保険というのは語呂がいいね。韻を踏んでいる。官僚文学の佳作といえよう。
医者が極端にマネー・ハングリーなのは、かって「医者は人体の汚わい屋である」シリーズで縷説したとおりである。
汚わい屋というのは三島由紀夫の編集者によれば「糞尿汲み取り人」だそうだ。言葉狩りをおそれた腰抜けの編集者がひねりだした名文句だ。