東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

読み終わりましたぜ『暴露』

2014-05-20 20:34:22 | 国際・政治
随分長くかかったような気がするな。最初にアップしたのが13日か。そうすると1週間かかったわけだ。

いい本だと読むのが遅くなるんだね。よく面白い本のことをページターナーだとか、ページを繰るのももどかしくとか、夜も寝ないで一気呵成に読んだとかいうが、私には全く理解出来ない。

早く読み終わるのがもったいなくてね、ちびちび読む。それだけのことだ。

それとは逆につまらない本だと、はやく読み終わろうと焦るのだ。なに、つまらないから捨ててしまえばいいのだが、それは貧乏根性で千円、二千円払った金が惜しくて、腹をこわすかもしれない得体の知れない料理を食うように、全部読み切ってから捨てようと思う。すけべ根性なのだ。

ノンフィクションとして読みどころは第二章 香港での十日間と第三章 すべてを収集する、だな。第四章はNSAの行為の是非論で、ま、不可欠な部分だがまじめでかたい部分だ。

第五章は 第四権力の堕落 というので、ほとんどのマスコミが政府追従に堕落しているという糾弾である。アメリカのマスコミも日本とそう程度が変わらないな、と比較しながら読むと面白いかも知れない。

インターネット利用者は必読の本だな。すべて電話も電子メールも、クラウドファイルも、閲覧履歴もNSAに収集されていることを承知で使うのと、そんなこととは夢にも知らずに野方図、無警戒に使うのでは雲泥の差である。どうせ使わざるをえないんだから。

NSAにデータを提供している企業のリストが169ページにある。

 マイクロソフト、グーグル、ヤフー、Facebook、PalTalk、Youtube、Skype、AOL、Apple

これじゃ君たちも諦めざるを得ないだろう。もっとも、Nifty、楽天、Livedoor、OCNはなかったな。とうことは大丈夫ということか。分からないね,正直なところ。バックドアでつながっているかも知れない。魑魅魍魎の世界だから、IT産業というのは。

ところで、エピローグにちょっと明るいニュースがある(377ページ)。まずドイツとブラジルが主導する国際的な動き、トラフィックが米国を通過しない新たなインターネット・インフラ構築の動きがあるそうだ。明るいニュースだ。

また、多くのヨーロッパ企業がグーグルやFacebookの機能の代替品としてメールやチャットのサービスを提供しているという。

つねに、このブログで言っていること、回線、モデム、OS、パソコンのアメリカ一極化の弊害を打破して我が国独自のサービスを持たなければいけないという当然の方針転換を欧州諸国はし始めたということである。