1014号==>時代考証のことをいったらこのドラマはお終いなんだが、
特徴は幕末明治の俗流、つまり司馬遼太郎流の、芸のない登場人物ではない人物を主役群に持って生きたことだ。篤姫もそうだし、小松帯刀がそうだ。
また、俳優に比較的有名ではない(若い人たちには別の面ですでに人気のある人たちもいるらしいが)連中を持ってきて演出が苦労してなんとか格好をつけているところである。
最近一番白けるのは勝海舟役だ。古手で大衆演劇で人気のある男だろう。北王路なにがしだったかな。名前は間違っているかもしれないが。ミスキャストだし、全然ほかの若い連中とつりあわない。若ぶっているところがなんとも気持ち悪い。
いってみれば、中学生の学芸会ドラマに手垢で真っ黒になった大礼服を着た老人が混じっているみたいなのだ。もっとも大礼服は新品でも真っ黒なんだけどね。
大礼服ってなんだって? いや、これはうっかりした。たぶん広辞苑に出ているとおもうよ。