東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

平成の士農工商

2008-06-13 19:58:13 | 社会・経済

秋葉原ダガーマン 加藤智大の衝撃:

派遣労働者の実態というのは江戸時代の渡り中間(ワタリチュウゲン)みたいなものだね。いろんな旗本のところを短期雇用で渡り歩く。木刀を腰にさして供を務める。

あるいは、浪人かな。裏長屋で傘張りをしたり楊枝を削って内職をしている。そして必死になって仕官(正規雇用へのお直り)の道を求めている。

企業の御用組合員と自治労の役人、身分保障なる不届きな庇護のもとにあるキャリア官僚が旗本であり藩士だ。要するに士分である。

大体、このアナロジーを訂正する必要はあるまいと思われる。勿論平成の御世では、気楽でいいと好きでフリーターをしている人もいるだろう。江戸時代だっていたのさ。宮使えは嫌だといってキメテイタのさ。

しかし、多数はそうではないだろう。

とにかく事務職の大部分までが派遣で、しかも就業人口の過半をしめるというのは異常であり不健全だ。それも一握りの御用組合員のハイレベルな生活を守るためというのは。

正常に戻すには正規雇用の賃金と役人の給与を大幅に下げるしかない。派遣制度で排他的な特権を守るのは、組合員たちの高収入を守るためだからね。明治維新で藩士、旗本の禄は廃止された。そしてわずかな証書が渡されたわけ。

これは明治維新がさけて通れなかった道、成功への道、日本再生のみちだったのだ。版籍奉還と連動していたわけだが、すばらしく成功した政策だった。

わたしは司馬遼太郎というのは胡散臭さしか感じないが、その一つの理由はこのように重大な変革に全然気がつかなかったことだ。

日本の賃金水準が適正レベルに下がれば、円高は解消、海外との経済摩擦も減る。東アジアや東南アジアからの羨視もなくなる。特に東アジアのいう「歴史、歴史」という非難の連呼は羨視の裏返しだよ。その証拠にバブルの前にはそんな騒ぎは一つもなかった。金持ちはけしからん、とは言いにくいからね。インパクトもなくて、言うほうが情けなくなるからだ。

大きな問題があるというのだろう。分かってますよ。猫も杓子もバカ高い住宅ローンを組んでいる。いわばそれが日本経済の虚飾のバックボーンになっているわけだ。だから賃金水準を下げたら日本版サブプライムローン問題が起こるという。

分かってますよ。そこを乗り切る知恵をださなきゃならんのだ。

+ 今日土曜日の日経新聞に派遣や非正規雇用関係の記事がいくつかある。大機小機というコラムによると、非正規雇用者の総雇用に占める割合は33パーセントだそうだ。日経の別の記事によると(日雇い派遣原則禁止検討という記事だが)、非正規雇用というのはさらに細分化すると派遣、契約社員、パート・アルバイトとなるらしい。その比率がグラフにあるが大部分はパート・アルバイトだね。次が契約社員、一番少ないのが派遣だ。グラフのメモリではパーセントの数字は分からない。

パート・アルバイトはなんとなく分かるが、派遣と契約社員とはどう違うのかね。いちぶオーバ-ラップする概念のようにも見えるが。雇用契約が派遣会社と直になされているのが派遣かな。

ところで彼らの年金はどうなっているのかな。厚生年金で派遣会社が徴収を代行しているのか。国民保険なのか。派遣先の会社が代行することはないだろうがね。

派遣やアルバイトは頻繁に職を変わるのが常だろうし、いずれにせよ年金業務は国にとっても膨大な量になる。大変だろう。ただでさえ、記録がいい加減だ。非正規社員が増えたら年金業務はこれから幾何級数的に増えるだろう。それに耐えるだけのコンピュータがあるのかな。

終身雇用でその会社がすべての記録をもっていれば、年金の記録に間違いが起こることもあるまいが、非正規雇用が増えて、頻繁に職を変えたり、その間にブランク(失業期間)があったりすると対応できないんじゃないの。


派遣は補完か

2008-06-12 17:06:46 | 社会・経済

秋葉原のDaggar Man とは直接関係ないのだが、

派遣労働は補完かメジャーか。労務費か材料費か、という一条

補間かもしれないね。

Closed Shop か Open hop かという一条

年金計算の幾何級数的負荷増大という一条

などなどについて逐次アップ予定

+ 労働問題の専門家ではないので、今ウイキペディアをのぞいた。派遣労働者の規模を知りたがったのだが出ていない。記憶では千万人単位だったと思うが、全就業者の過半を占めるようになったかどうか確認したかったのだ。

労働白書をみればいいんだろうが、それは今度。

太古からある形態だから目新しいことはなにもないんだろうが、昔は口入れ屋なんてのがあった。芸者の置屋なんてのはマサニ人材派遣会社だ。家政婦紹介所なんてのは比較的新しい。といっても大正か昭和か。手配師なんても言うね。

派遣労働者は職業別の組合に入っているのかね。もっとも便利屋的に全然関係のない仕事にあちこち回されるのかもしれない。この辺は日本の会社別(おかかえ、御用組合)風土のなかでの機能の仕方を考えていかないとならない。また、組合問題の観点から検討するのが最重要になるだろう。

派遣という形態がメジャーになった経緯は企業の都合がいいというのだけではない。企業内組合にとってドンピシャの都合のいい制度であったのだ。

派遣という形態はあらゆる職種に及んでいるらしい。本来高い特殊な技能者で需要が特定の時期に集中する職種とか、肉体労働者、季節労働者など、あるいは家庭や個人の一時的、限定的なサービスに応じるための小回りのきく便利な制度だったはずだ。

それが既存御用組合と会社の都合だけで大規模化して産業界の硬直的制度になったところに最大の問題があるのだろう。平成の士農工商問題となりつつある。


秋葉原事件でわからないこと

2008-06-09 20:06:32 | 社会・経済
日曜の昼間に秋葉原で起きた無差別殺傷事件のニュースに電波ジャックされているが、おびただしい量の情報が流れる割にどうしてもわからないことがある。

犯行時間はわずか数分であるという。それで死者が7人に上る。そのほとんどが青年、壮年である。しかも一人を除いてすべて男性である。小学校のように閉鎖されたところで相手が小学生低学年なら多数の被害者が出るのはわかる。またアメリカのように銃を使えば、多数の死者が出るのがわかる。アメリカでもよく起こるが、やはりすべて閉鎖された環境の大学の教室やキャンパスである。

昨日の秋葉原は銃を使うわけでもない。中央通というかなり広い道路であり、人出で雑踏したとはいえ、道路が四通八通しているところで身をかわせる余地は大きい。それなのに、ナイフであっという間にあれだけの死傷者が出る。画像で見ると犯人はどちらかというと、華奢な優男である。練達のナイフの使い手にはみえない。ランボーのようには見えない。

世界では通常のおとなには備わっている自然な危機対応本能(よけるにせよ立ち向かうにせよ)が摩滅しているとしか考えられない。その理由を考えるのも興味深いがとりあえず触れない。まるで羊小屋に狼を放り込んだようだ。ウサギ小屋や鶏小屋に猫や野犬を放り込んだようなありさまだ。

日本では演説会場でパンパンと銃声のようなものが響くと、聴衆はなんだなんだ、と皆立ち上がる。外国では皆身を伏せる。そんな違いと通低するところがあるようだ。

だからまことに日本はすばらしいという人もいる。第九条丸腰生活の成果だと自慢する人もいる。






Finger Man Three

2008-06-05 21:54:42 | 社会・経済

さて、違反者を取り締まるためには、警官だけでは足りなくなる。自動車の駐車違反の摘発に民間の係員を去年だったかね、大量に導入したが最近はあまり見かけない。こんどは自転車の違法走行の取り締まりに再び大量に採用したらいい。

それと歩行者から積極的に摘発、告発するようにもって行くべきである。告発しやすくするために、痴漢方式を提案する。

識別しやすいように自転車には大きなナンバープレートをつけることを義務化する。

とんでもない早とちりの田舎娘が痴漢だーっとわめけば即逮捕だろう。事実調べもしないで、恐れ入りましたといわないと一年でも二年でも代用監獄に入れられる。そういう例がよく報道されるではないか。

あの方式を採用するのさ、とにかく歩行者があいつが違反をした、危険走行をしたといえば警察は即留置逮捕だ。

これでどうやらオチにもっていけたかな。


Finger Man Two

2008-06-05 08:24:21 | 社会・経済

問題をこう書き換えてみたらどうか。

歩行者の安全を確保し、歩行者優先の原則を担保するにはどうしたらいいか ?

もともと、道路交通法に地方自治体の条例が例外を認めてきたのは、上の条件を満たせば自転車の歩道走行を認めるというものだった。

ところが、その趣旨の徹底も、広報もまったく行わずにきたのが現状である。だから自転車が歩行者の安全を脅かさないように罰則が厳格に適用されれば、自転車の歩道走行を認めてもいいということになる。

*自治体は自転車利用者の教育を行い、指導を徹底する。

*自転車メーカーは広告を大々的に行って教育活動を行う。タバコが健康に有害であるという趣旨のことをタバコの箱に印刷したりしてタバコ産業はそれなりの社会的責任を果たしている。自転車メーカーも売り上げの10パーセント、少なくとも1パーセントは歩道走行上の規則を啓蒙することに使うべきである。

*道路交通法での罰則を厳格に実施する。現行法でも前科がついたり、罰金を課すことができたり、かなり厳しい規則があるらしい。すべて法律どおり実施すべきである。

*自転車の違反摘発に対して警察官に多くのメリット(点数)を与えるべきである。

*TASPO相当の制度を導入する。タバコの自動販売機は成人に発行されるタスポ・カードがないと買えなくなる。自転車の利用者にも「タスポカード」を発行すべきである。身元証明を行い、指紋を登録させて本人を確認できるようにすべきである。

タスポカード不携帯で自転車に乗っていたら、逮捕留置して一ヶ月間の強制労働につかせる。公衆便所の掃除などがよかろう。

* 衝突の衝撃はスピードと質量の積であるから、まずスピード制限を生産段階で求める。せいぜい時速四キロだろう。もっと早く走る自転車に乗る場合には車道を走ればよい。また低速自転車を一目で区別できるように車体を真っ赤に塗るとか紅白のダンダラにペイントするとか義務づける。もちろん歩道走行可の自転車にはベルをつけてはならない。

さて、質量であるがデブの走行は禁止しよう。低速でも衝突の衝撃が大きくなる。しかし、力士のように運動神経が発達しているものは例外的に認める。高見盛クン、この間はどうも。安心したまえ。

などなど、いくらでも知恵は出ようぞ、はげめや、ものども。


Finger Man

2008-06-04 19:00:41 | 社会・経済

道路交通法改正だ。今月からだね。運用上の問題点が明らかになったようだ。自転車の歩道走行禁止も今月からだよね。わたしは数年来強硬に自転車の歩道走行を禁止するように求めてきたが、ここ数日の観察で運用上の問題を感じた。

自転車の歩道走行は当面取り締まり実施や罰則はないらしい。自動車のシートベルト着用と同じだね。もっとも高速では取り締まるらいしいが。

強制力がないと、こういう規則は悪いやつが得をして、まじめな人が被害を受ける。実際、見ていると産業道路などでの自転車走行は危ないなと思う。だから何十年間も法律違反を認めてきたわけだ。

今度の改正でもまじめな人は車道を走るようになる。リスクをとっているわけだ。今日見たのは女性がかなり長い上り坂の車道を走っていた。力が要るからすこしふらつくわけだ。かなり危険だ。立派な順法精神だが。

反対に昨日歩道で経験したこと。車道はほとんど自動車の通行がないところで、しかも向こう側の歩道がかなり広いのに狭いほうの歩道を走る自転車。後ろから来てベルをならす。どういうつもりかね。

こういう不心得ものが改正法を無視する。この不平等は絶対に見逃してはいけない。ちなみに、この自転車に乗っていたのは若い女だ。顔つきをみるとチャン・コロのようだが、かれら不法滞在者や在日で日本語が分からない連中にも改正法の趣旨を徹底する広報活動を行っているのか。

ちなみに、歩道で後ろからベルを鳴らす不心得ものはほとんどオンナだが、どういうことかね。劣等種ということか。

さて、運用上どうしたらいいか。

+ 自転車の歩道走行禁止は法律改正と関係ないか。もともと禁止されている。地方都市の条例で例外的に認められているだけだったね。それが本来の形にもどるわけだ。

一月ほど前にタクシーの運転手に聞いたんだが、歩道で後ろから走ってきてベルをならすと現行法でも罰金が五千円だか五万円だというんだね。わたしは法律に詳しくないので本当かどうか知らないが、歩道でベルを使うオンナには直ちに適用してほしい。

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Finger Man Two に続く