東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

肩すかし

2014-02-20 19:09:05 | 国際・政治

はよくない。衛藤内閣補佐官(?)、籾井さん。発言に政治的影響力がある役職にいるひとは、発言の前に一応反応を予測しておくことだ。世の中にはおかしなのが多い、また邪悪な連中もいる。智恵の足りないやつにいたっては掃いて捨てるほどいる。

さらに、反撃された場合の対応も二段構え、三段構えで用意しておくことだ。それがプロということだろう。

もっとも、ちょっと刺激的(相対的なものである)な挑発をして、反撃されたらすぐに謝ってしまう、撤回するという戦術もなきにしもあらずである。

そしてまた挑発するというわけ。ヒット・アンド・アウェイというわけだ。それを繰り返して相手にこちらの考え方は本当は「こっちこそ失望した」あるいは「アメリカだって戦場慰安婦のお得意さんだっかじゃないか」なんだな、と分からせることである。衛藤さんや籾井さんはこの戦術なのかな。

それなら、これからもどんどん発言して撤回すればいい。悪いことじゃなかろう。

アメリカもその辺を勘ぐるから比較的おとなしいのだ。ぎゃあぎゃあ騒ぐのは国内分子といういつもの構図になるわけだ。

ようするに、「百万人といえども我はいく」というのは二つの道がある。

一つはヒット アンド アウェイとゲリラ戦。あるいは野戦の散兵歩兵戦。

もう一つは巨砲の砲列をしいて、大会戦を挑むやり方だ。日露戦争で日本が勝利した奉天大会戦の再現である。どちらでもいいと思うよ。

一番いけないのは、本当のことを言っているのに、相手から言われてあわてて発言を撤回することである。政治のプロがとるべき道ではない。



韓国との取引

2014-02-16 10:18:10 | 国際・政治

まず経済関係だが、常に言っていることだが、必要があるなら取引をすればよい。政治外交でも同じだ。幼稚な神学論争にうつつを抜かしているということは、緊急深刻な必要性を相手は認めていないということだろう。

経済取引も政治外交関係もせっぱ詰ればどんなに対立していても交渉が行われるのは過去現在世界中で見られることである。

韓国はせっぱ詰っていないという認識なのだろう。まことにおめでたいというか、ご同慶にたえない。

それなら、放っておけばいい。安倍首相はだいたいこの線でいっているが、それじゃ愛想がないと思っているのか、前提条件をつけないで話しましょうよとか、交渉の扉は開いていますとか付け加えているのだろう。おおむね可である。ほんとうはこんなお愛想を言う必要はないのだが。

どうしても必要で、相手が慫慂してくれば、取引をしてもいいが、あくまでも現金決済、一回ごとの取引とすべきだ。経済でも外交でも。もちろんこれまでの非礼を土下座して謝罪することが前提となるが。

現金取引とは正札、値引き(譲歩)なし、商品を納入するときには代金全額先払い、購入するときは商品受け取り後商品の品質を確認後(数年後になるだろう)ということだ。そして複数回、一定期間にわたる契約は絶対にしないことである。相手は契約を守りはしない。一回ごとの決済で終了すべきである。

商取引に例えたが、政治外交軍事もまったく同様の精神でいく以外、日本の利益を守る方法はない。

アメリカのケリーもこのくらいの小学生でもわかるようなことが理解できないと、横須賀や佐世保から空母を出港させないぞ。沖縄の基地からの出動を許さない。



連合国戦勝史観の虚妄

2014-02-13 21:25:57 | 国際・政治

前回紹介したヘンリー・ストークス氏の著書だが、

面白いと思ったのは日英同盟を破棄(自動延長しなかった)したのが英国衰退の原因だったといっていることだ。イギリス人から見てもこういう見方もあるわけだ。そしてこの見方は正しいのだが。

日英同盟が存続していれば、日本がマレイ、シンガポールなどを占領することもなかったし、したがってこれらの国が戦後独立して英国の支配を脱することもなかった。

また、インドが独立することは最低でも50年は遅れただろう。おそらくいまでもインドはイギリスの植民地である可能性が高い。大英帝国の凋落がこれらの植民地を失ったことによるものは明白であり、イギリス側から日英同盟の失効は間違いだったという反省がでるのも当然である。

ちなみに、日英同盟が失効したのはアメリカの執拗な工作が成功したためである。

それと別のことだが、ナチスをさばいたニュルンベルグの戦争裁判は英国が主導したといっているが、アメリカが極東軍事裁判と同じで音頭をとっていたと思っていた。あまりこういうことは聞かなかったのでね。

ストークス氏は何回も東京裁判のいい加減なことを指摘しているがニュルンベルグ裁判については書いていない。論述の対象ではないということだろうが、あるいはアメリカが主導したリンチ裁判である東京裁判とはまったく違うという認識なのではないか。

ニュルンベルグ裁判と東京裁判の比較をだれかしてくれるとありがたい。チャイナや半島人が両者を同じようにいうのには非常な違和感がもともとある。ここはぜひ一対一対応で徹底的な比較分析研究を期待したい。


It's only a paper moon

2014-02-13 09:44:15 | 国際・政治

アメリカはペーパー・タイガー(張子の虎)だといったのは毛沢東だったかな。てーしたものだぜ、何十年も前に。

アメリカは朝鮮半島で事が起こったらなるだけ日本に肩代わりさせたいと思っている。はやく韓国から撤退したいのだが、ハングル人が足にしがみついて離さない。これがアメリカが日本に集団的自衛権を明確にすることを求めている最大の理由だ。

集団的自衛権は結構だが、半島人のために行使してはならない。頭のいい安倍首相だ、この辺はアメリカ向けに促進するようなことをいっていても、最終的にはうやむやで引き延ばすのではないかと思う。ちょいと深読みかな。

実際韓国人のために戦うなんてばかばかしい話である。

ところで、祥伝社文庫の「連合国戦勝史観の虚妄」という本がちょっと評判らしい。作者のヘンリー・ストークスというひとは、フィナンシャル・タイムズ、ロンドン・タイムズ、ニューヨーク・タイムズの東京支局長を歴任した人だ。

欧米人ではなくて、日本人がこう「あからさまに」日本側の真実(史観)を述べることがないのは残念だ。

議論のしかたはいろいろあるが、TPOがある。外交的、社交的、敗戦国的な配慮が必要な場合もあるが、すでに有効性を失っている。ストークス氏のように「あからさまに」日本側の真実を述べるべきである。

とにかく、はっきりとスピーク・アップしない限り、欧米人にはわからない。遠慮という配慮は無用な時期である。とにかく、レトリックを一新する必要がある。

作者は三島由紀夫と親交があったようだ。その部分だけが私には違和感があった。三島は霊力というより魔力の人だ。作家としても私はあまり評価していない。

かって、このブログで三島由紀夫氏は天皇ストーカーだと書いたことがある。天皇とはかくあるべきだというところから出発している。また、武人的な存在であると考えているようだ。

天皇かくあるべき説は僭越も甚だしい。天皇とは悠久の歴史で地下(ジゲ)には思議せられざる存在である、神と同じように。

2・26事件の青年将校も同じ発想で、昭和天皇が反乱の鎮圧を命じたことに逆上して昭和天皇を廃位して高松宮を天皇にしろと獄中で言った被告がいたが、これなんか「自分のアイドルはかくあるべきだ」という思い込みでストーカーと同じだ。

また、天皇に大元帥、武家の頭領的な箔付けをするのはあまりスマートではない。


中華思想大賛成

2014-02-10 20:36:12 | 国際・政治

中原の覇者になる資格はすべての民族に開かれている。モンゴル族、満州族がかって中原の覇者であったように。

ようするに中原を抑えたものが正当性を確立するという道理が歴史的に確立している。

そして、今のチャイナが海洋で内陸でそれは自国の領土だといっているところは、清王朝すなわち漢民族ではない異民族が中原の覇者であったときに勢力を伸ばした(一種の影響圏で領土ではない)地域である。

漢民族以外の異民族に「歴史的に」中原の覇者たる資格が開かれているということは日本にも資格があるという理屈になる。

そうなっちゃ困るだろう。そうだったら、最初からむちゃくちゃな主張をしないことだ。


忍びがたきを忍び

2014-02-10 20:22:46 | 国際・政治

天皇陛下の終戦の詔勅に「耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍び」とあるが、この詔勅の起草者は漢学者だったと思うが、起草した時に蘇東坡の留侯論が念頭にあったかどうか。

越王が呉に敗れたあと「呉に臣妾たること三年にしてうまず、(報復の志を持ちながら)しかも人に下る能わざる者は、是れ匹夫の剛なり」を踏まえていたかどうか。

忍びがたきを三年間までは耐えて他日を期すのが豪傑であると蘇東坡は言うのである。

これを日本についていうと、「米国に臣妾たること60有余年」という体たらくということになる。匹夫の剛ではなかったが、英雄豪傑とはとても言えないということになろう。

世界情勢は変化しているから連合国に報復することもないが、いつまでも臣妾であることはやめてもらいたい。蘇東坡のいっている三年どころではない。70年近くになる。

もはや戦後ではない、という認識を日本国民が持たない限り、これからも永遠に米国の臣妾に甘んじることになろう。


アメリカ政府はまるで子供

2014-02-08 14:10:31 | 国際・政治

正確な情報をつかんでいないが、ヘーゲル国防長官と岸田外務大臣が向こうであったらしい。

そうひょこひょこあっちへ行くなというのがまず第一。

ヘーゲルが「韓国との関係を改善してくれ」と日本に言ったというが、もし本当ならとんでもない話だ。いうのならこういうことは韓国に注意すべきことだ。日本にいうということは韓国のいうことを信じているか。情報収集分析能力がゼロである。

問題の本質を把握していないで、ばか親のように兄弟なかよくしてね、のノリでやっつけるなんてママゴトのレベルだ。

全体にオバマ政権の閣僚、補佐官はすべて子供じみている。報道官は売春婦レベルだし。

尖閣でシナの挑発を抑えることができず、半島問題を理解できないアメリカ政府を信頼していて大丈夫なのか。

そろそろ、日米安保60年分の家賃滞納を払ってもらおう。米兵の血数億ガロンになるかな。

別に私はシャイロックじゃないがね。

冒頭の会見情報を伝えるマスコミにも問題はある。まるでこのことだけを話したみたいな報道をしている。


シーレーンには大きな穴が二つある

2014-02-06 16:01:22 | 国際・政治

化石燃料輸送路であるシーレーンだが、いつ爆発途絶してもおかしくないところが二つある。

一つは出発地に近い中東である。紛争無休地帯である。二つ目は終着地に近いシナ近海である。南シナ海、東シナ海でシナが侵略をあからさまにすればすぐに石油の輸送はとまる。

これを国内の石油備蓄基地で何か月持ちこたえられるのか。

アメリカからのシェールガス輸入で補えるのか。オーストラリアからの石炭輸入は効果があるのか。現実的か。

これら各変数の総合的解からもっとも合理的な政策が樹立されなければならない。

もし原発依存を継続あるいは高めるならばテロ対策、外地からのミサイル攻撃などへの対策を強化しなければならない。おそらく地震津波対策よりも数倍緊急度が高い。

最近成立した秘密保護法はある程度テロ対策になる。

敵基地攻撃能力の保持や先制攻撃オプションは外国からのミサイル攻撃に対する防衛能力を高めるだろう。。

ま、八方丸く収まるような夢のような話はないということだな。


原発論議 2

2014-02-05 23:02:09 | 国際・政治

つまり、原発の安全性の問題と、エネルギー自給という安全保障の問題の兼ね合いである。

原発の安全性の問題とは何か、国民(住民)の生命と財産を毀損しないことである。

安全保障の目的とは何か、国民の生命と財産を守ることである。おや、同じじゃないか。

安全保障政策をおろそかにすると、亡国の危機を招く。国民の生命、財産消滅の破局に直結する。

ここが思案のしどころだ。結局冷静なバランス感覚だ。

自然エネルギーで原発分を代替できる、しかも原発なみに安定供給できると説得できる根拠もないのにいうのは国家転覆罪にあたる。

当面石油などの化石燃料でやるというのは可能性はある。現にいま原発が全く稼動していない状況でやっているのがこれだ。

二酸化炭素は減らないし、温暖化などの環境対策は停滞する。それでしょうがないというのだろうな。

それにしても、石油に依存するなら、さっそく輸入がいつも安定して入ってくる保証はあるのか、という深刻な問題がある。



原発論議の欠落せる重要な側面1

2014-02-05 07:47:16 | 国際・政治

都知事選で原発一点に議論を誘導しようとする香具師がいる。

人命の安全ということの重要性はペテン師、ヤシに教わらなくてもわかっておる。偉そうな顔をして怒鳴るな、PAKA。

もう一つの重要な側面はエネルギーの自給ということだ。日本が太平洋戦争に突入したのはエネルギー自給問題である。ABCD包囲網(注はつけない、勉強してね)で石油禁輸されたのが最大の原因である。

日本が戦後原子力政策を推進したのは、太平洋戦争の苦い教訓からだったのを忘れたのか。

この観点からいくと、日本はフランスよりかも原子力比率を高めなければならない。フランスもエネルギーの自給は出来ないだろうが、地政学的には日本よりはるかに問題は少ない。そのフランスは原発依存度が7割(アバウト、正確な自信はないから揚げ足をとらないでね)、一方日本はたしか3割じゃなかったかな。

日本は地震や津波の巨大自然災害の危険が高いこともフランス並みに推進することを躊躇させたのだろう。ところが地震はともかく、津波は予測に不覚があったことは認めなければなるまい。

つづく