福田康夫ボッチャマが、政権を投げ出して誰が一番得をしたのだろう。これから先のことは解らないが、現時点では確実に「太田誠一」が得をした。「消費者はやかましい存在」と表現したり、か つては「レイプする若者は元気があって正常だ」発言で、一度落選もしている。
今回の発言や、事務処理問題で確実に更迭されるところだった。何かと騒がれる前に、福田ボッチャマがご乱心で政権を投げ出してくれたおかげで、風向きが変わった。しばらくは、この男のんびりできると思ったが、どうもそうはいかない。お米の問題が生きた。
ミニマムアクセスで強制的に輸入された、何処のものとも分からないお米の、事故米の処理をめぐって、お役人の言いなりの発言をしている。98回も検査しているのだから問題がないとのことである。この間に内部告発があっても、摘発できなかったのにである。お役人はこんなものである。報告書さえ問題なければ後は、業者が悪いということになる。官僚の論理である。
そもそも、77万トンも強制輸入させられたお米の、ほとんどが加工品になる程度である。さらに、米の流通の規制をすっかりなくしてしまったのが、小泉・竹中構造改革である。利益さえ上げればいいような業者たちが勝手に乱入して、米の流通は大混乱状態にある。
この77万トンのうち、毎年2000トンほどが事故米になっている。3%もの事故米が常態で、残りはほとんどが加工品となるような米の輸入が必要なのだろうか。ウルグアイラウンドのおとしまえとしてのミニマムアクセスは、これからもなくならない。国民の生命に係わる食糧の流通には、規制があって当然である。
今回の事故米を巡る問題は、誰かを補足して告発すればすむような問題ではない。極めて多岐にわたる問題を抱えているのである。官僚の受け売りをするような、この男にそのような裁量があるとは思えない。
この4年で、延べ8人の農水大臣が就任している。その内3名が兼任か臨時である。全く農業畑を歩いてこなかった太田誠一に、農水大臣が務まるのだろうか。福田ボッチャマの遠縁に当たるこの男も、所詮ピンチヒッターでしかない。でも困ったことに、運だけはもっているようである。