やっぱり辞めることになった。農林大臣がこれほど軽んじられている国家他にあるだろうか。今ま では、何も知らない人物が当選回数を重ねて、大臣になったものである。
それでもこの国が機能していたのは、官僚が取り繕っていたからである。最近はのさばっているが、その官僚のトップの白須政務次官も同時に辞任した。太田大臣についてはいずれ辞めると思っていたが、こんなに早くなるとは思わなかった。
なんでも当初依頼した人物に断られたため、経歴も資質もない人物を、縁戚関係で登用したとの噂である。就任当時から、変な発言を繰り返していた。今回の辞任の弁も「汚染米で国民に迷惑を掛けた」と、あっさりしたものである。
もう少し責任感を見せて、ジタバタして欲しかったものである。この男、花束もらって職員に手を振って笑顔で農水省を去っていった。これで良いのか。残りの任期は4日間であるのに、何とも無責任極まりない投げ出しである。
責任感すら感じられない。この人たちは何のために政治家になったのだろう。もっと情けないこ とに、NHK報道では台風被害と少年殺害の後に報道されている。この国では、大臣と政務次官が辞職してもトップ記事にはならないのである。
それもそうである。わずかこの2年で延べ9人の農水大臣の就任である。そのうち、臨時と兼務が4度もある。とりわけ、今回の太田誠一はわずか、47日の辞任である。その割には、失言による話題に事欠かなかったが、運良く福田康夫の政権投げ出しでうやむやになっていたが、汚染米のような大きな事件には対処できなかった。
いま日本の農業は危機的状況にある。長年の無策が作った結果である。農村も疲弊する内政だけでなく、国際的にも大きな逆風の中にある。そのトップに立たなければならない大臣が、わずか2年間に、9人も変わるのである。
日本政府は、農業・食料・農村の現状に無関心である。危機感をもってもらいたい現状を救う姿勢も能力もないのかと思われる。