あれから7年経ちました。今日はアメリカの、9.11同時多発テロから(現地時間では明日あ)から7年経ちました。9.11は21世紀の世界を象徴する出来事であった。本当にアメリカは、予測なく不意を 突かれたのだろうか。
1998年8月7日、ケニアの首都ナイロビのアメリカ大使館が爆破された。死者00名を越し負傷者は1000名を超す大事件だった。同時刻にタンザニアの首都ダリエス、サラームのアメリカ大使館も爆破された。自動車爆弾による、まったく同じ手口だった。この事件は、9.11のモデルとなった。
その3か月前に、オサマビン・ラディンとアイマン・ザワヒリが記者会見を行っている。アメリカに対する宣戦布告(ジハード)の記者会見であったが、アメリカは取り合わなかった。その会見で、ビンラディンは今日の状況をかなり正確に、宣言していたのである。
ナイロビの大使館は危険を感じ本国に報告をしてたが、オルブライトは報告書に目すら通すことがなかった。ケニアとタンザニアの自爆による同時多発テロは、その後のアル・カイダの手法として世界中で繰り返し行われている。
アメリカは、どうして彼らの宣戦布告を取り合わなかったのだろうか? さらには、ブッシュ政権などは、当時はまったく関係のなかったイラクのフセイン憎しをその後貫き通した。アメリカは、アル・カイダを理解していないのである。
世界最強の軍事力をもってすれば、どの勢力も抑えることができるとの自惚れか、その後は武力による制圧でテロ対策を行っているだけである。アメリカはかつてビンラディンに、何のために資金援助をしてきたのか、
アフガニスタンに見られるように、アメリカ側が勝利したように思えても、彼らは退くだけである。なぜテロが起きたのか、彼らは何を望んでいるかが、中東でアメリカは何をしてきたかが問われているのである。
9.11発生の予兆を見過ごしたアメリカは、中東諸国を軽んじてきたことと無関係ではない。一方的に、イスラエルに肩入れしてきたことも大きな要因である。
もちろん石油利権がこれに絡んでいる。そのために、アメリカは手当たりしだいに、敵の敵に武器を送り続けてきた。敵が変わるとその敵を支援するというように、撮りとめのない対応を場あたり的にやってきたのである。
今やアル・カイダには要求するものがない。彼らは戦うだけなのである。怖ろしい存在である。アメリカは、いまだに敵の敵を探している。9.11は軍事力を高める以外に、この7年間で何ら教訓化されていない。