そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

検察も認める裁判員制度の欠陥

2009-04-19 | 政治と金

昨年5月に、京都舞鶴市で女子高校生が殺害されて一年近く経った。今月始めに容疑者が逮捕された。36年前に内縁の妻とその兄を殺害して、無期懲役判決を12年で出所してきた男である。近所でも評判は最悪である。

この男、婦女暴行や下着や賽銭など窃盗を繰り返している。仕事もなく生活保護を受けて生活している。更には、2001年にもそう遠くないところで、女子高校生が殺害されて、未解決のままの事件もある。要するに相当怪しげな男なのである。

この男の逮捕について、京都府警は記者会見をやっている。重要なことは全てノーコメントで答えた。物証らしいものが何一つとしてない。状況証拠だけのようである。この辺りは、私自身が住んでいたこともあって詳しいが、保守的で情報は周辺の人たちは意外と筒抜けなのである。府警は多分そうした事情をとらえているのではないと思われる。

警察が睨んでいるもう一つのことがある。裁判員制度である。5月21日以降に起訴された事件55 から適応されることになる。時間的にも、今月中に逮捕しなければならなかったとのことのようである。

つまり、この事件を素人が集まった「裁判員」に裁かれると、無罪にされかねないからである。あるいは逆に極刑判断をするかもしれないからである。要するに、裁判員制度の導入には、欠点があることを検事・警察側が認めたことになる。

裁判は極めて特殊な知識と経験が要求される制度である。そのため、司法を隅から隅まで勉強して、資格を取った人たちが行う作業なのである。素人がこれに関わると、心情や思い込みに流されるから、専門知識を幅広く持った人たちが多くの判例を踏まえて判断するのである。

司法に対する知識が薄く、状況証拠と周辺の事情だけで判断されると困る、この事件は典型な事例なのである。裁判員制度そのものを、検察は信用していないことを、いみじくも自ら語ったのである。

誰が何の目的で決めたか知らないが、裁判員制度は裁判官の専門性を否定するものである。有名俳優を沢山使った、最高裁判所のDVDを見たが感情に流されることを彼らも認めている。こんな制度に何の意味があるのか未だに理解できない。

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私服を肥やす政治家たち

2009-04-19 | 政治と金

オバマ大統領と麻生首相の共通点はないか?それは、お互い漢字が読めないことである。と言う笑うに笑えないギャグがある。麻生は又しても、漢字に対する無知を披瀝した。天皇の成婚50周年記念で、弥栄を「イヤサカエ」呼んだ。各紙はこれを、読み違えとしてるが読み違えなどではない。知らなかっただけである。

当地には、旧満州からの引き上げ者の地域がいくつもある。国は戦後開拓行政として、満州からの帰還農民を受け入れる政策をとった。国鉄の不埒がよく問題になったが、国鉄も大量の満州帰りの人員を受け入れた。満州では”弥栄”を万歳代わりに使われていたほどである。毎朝皇居に向かい、あるいはめでたい席や祝い事の度に、”弥栄”は唱えられた。当地には、満州帰りの人たちの「弥栄」地区があるほどである。

麻生は、日程の間違いや会議の名称を言い間違えることは、日常茶飯事である。今では、記事にもならない。その麻生が、今は立場上社長になっているか経営者の一角に名を連ねているかは知らないが、出身母体の「麻生鉱業」が戦時中、アジア人と中国人の強制労働者を使っていたことが解っている。当初は無根拠と反論していた。

国際法違反である。秋田県の花岡事件などでは、戦後こうした雇用、あるいは使役関係は告発を受けて、賠償問題へと発展している。これには、麻生の曾祖父である当時外務官僚であった吉田茂の関与が疑われている。

民主党議員が、日本政府俘虜情報局提出書類を国会で提示し追求したことがある。政府はそれまで否定していた態度を一変し認めたとのことである。

どんな形で会社を興し発展させても構わないが、順法でなくてはならないし社会的なモラルを持っていなければならないはずである。

戦前の政治家は「井戸塀」といわれたものである。主義主張が明確で論争好きであり、面倒見がよい。書生を沢山置いて、将来ある若者を育成したものである。気がつくと私財がなく、井戸と塀しか残っていなかったというのである。

戦後の、政治家たちはことあるごとに私腹を肥やすことにいそしんできた。その結果、その息子たちが何とか跡を継ごうとするのである。財産をなくしたくない親も子供に継いでもらいたいと思うになるのである。世襲制の原点がここにある。

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羅臼港

春誓い羅臼港