アメリカ上院の軍事委員会メンバーが日本に来た。10日に、民主党の小沢一郎たちと面会し意見交換をした。政権交代を視野に入れた会見であったようでもある。メンバーの代表は、昨年共和党の大統領候補としてオバマと戦った、マケイン氏である。小沢はマケインに言うことは言ったよ うである。
アフガニスタンの派兵増強には、明確に反対した。それも「軍事力で政府は倒せても、民は治めることができない」と、全くの正論を述べた。小沢の発言に拍手を送りたい。アメリカ政府の中枢にこのように、もの申した人を最近は知らない。
又、米軍の沖縄普天間基地の移転に関して行われる埋め立てについて、「住民が反対していること」を理由に理解を示すように発言している。基地の移転に関わる費用などはさておき、住民優先発言としてこれも一応評価したい。
更に、北朝鮮については、いくら非難しても中国は強く出ないだろう。中国が北朝鮮非難に同調 することはない。そのために最も必要なことは、中国の民主化と安定化が必要である。日米が中国へのより一層の緊密な関係が必要であると、認識を共有したとのことである。これは、総論的ではあるが、6者協議の議長の中国を重視したのである。北朝鮮との交渉では最も重要なことなのである。
一方的な、北朝鮮の批判では、この国は居直って離脱するだけである。そうした意味で理解しなければならないと思われる。かつての小沢なら考えられない柔軟性と、武力行使に対する原則論を述べたことは評価しても良いと思われる。
小沢は自由党解体から、今回の秘書逮捕を経て変身したのではないか。君子豹変とはこのことを言うのであろうか。