タンチョウのひながビッコを引いていると連絡が入った。駆けつけてみると、右足を引きずりながら逃げてゆく。もちろん私を敵だと思っているのである。
タンチョウの親たちは、警戒恩を懸命に出している。うるさくて近寄れない。穴に落ちたヒナであったが、何とか逃げられるようであった。双眼鏡で見ても、傷らしいのもないし指などの欠損もない。捻挫程度だと判断した。
ヒナは何といっても親が面倒をみるのが一番である。保護するためにはもう少し経過を見てからの方がいいと判断した。
翌日はなんとか昨日より逃げるのが早いように思えた。私たちを見て何処かに隠れたようだ。親鳥が盛んに一番草を収穫したあとを探していた。
そこでもう一日様子を見ると判断したのであるが、ビッコを見つけて3日目に死亡し ているのが確認された。残念でならない。初日に保護していれば助けられた例である。
野生生物は死の直前まであらん限りを尽くして生きる。そのためにこちらは好転したと判断してしてしまったのであるが、大いに反省すべきことであった。それにしても、確保して保護するのも難しいものである。大いに反省した例である。
左のフォトアルバムに<西別岳の花たち>をアップしました。