そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

やっと解散・総選挙

2009-07-21 | 政治と金

090721 やっと解散・総選挙が決まった。思えば昨年、選挙の顔をとして7割もの自民党員の支持を得て、すぐさま選挙に打って出る勢いだった、麻生太郎が初めて行った決断である。決断と言っても、党人事も手をつけてもらえず、党内のあちこちからつつきまわされての、解散である。

麻生下ろしを封じたのは、論理や政治力でもなければ人物評価によるものではなかった。民主党の不信任案を良いように利用し、時間的な制約を巧みに選挙公示スケジュールの取り込んだためである。麻生は党内で信任されたのではなく、下ろす手順を封じただけである。

それにしても、小泉一派の武部や中川などと手を組んだ加藤紘一は政治的にまったく異なる、麻生おろしの思惑だけでの集まりでは、何もできなかった。行動は似ても中身が異なる。同床異夢であるが、いずれ破たんすると思っていたが、あまりにもあっけなかった。党の締め付けに、両院総会を開かしてもらえず、早々と活動すら停止した。

自民党を割って出る根性がないのであるが、それには制度上の問題が大きく係わっている。小選挙区制と政党助成金である。これを巧みに取り込んだのが小泉純一郎である。党の方針の沿わないものは、公認しない。逆に刺客を送った。刺客は落選しても、比例区で救われる仕組みにしたのである。党の締め付けに、せいぜい文句を言って議員懇談会で溜飲を下げる。

あれほど麻生おろしの急先鋒だった中川秀直などは、麻生の手を握ったくらいである。あんな適当な麻生の「反省」で、これを言ってもらいたかったと白旗宣言である。議員に活力がなくなった。これも時代の流れか。

国会議員にとって、政治信条が最も大切なものであった時代は終焉したのであろう。やっと権力を獲得しても、ポーンと平気で投げ出すご時世である。自民党は、政権を維持することで生き延びてきた政党である。それが、前の二人と今度の麻生ですっかり淡泊になってしまったのである。自民党政治の終焉である。

今回の解散は、麻生の祖父に因んで「バカタロー解散」と呼ぶことにしたい。

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