そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

いつもと違う夏

2009-07-31 | 二酸化炭素

山口県と北九州周辺を集中豪雨が襲った。連日の大量の雨である。一週間で年間降雨量の4分の1が降ったそうである。山間の町や傾斜地の山が崩れた。関東では竜巻が起きている。全国的に長雨が続いている。根室台地も異常気象は例外でない。7月には3度ほどストーブに火を点けた。

地球温暖化が大きく取り上げられている。二酸化炭素が多分最も比重の高い、温室温暖化ガスであると思われる。反対者も少なくない。二酸化炭素は重いので、温暖化とは関係ないと主張される。しかし事実温暖化は進んでいるようである。

しかし、温暖化とい言葉が先行しているが、人間社会のもたらした排出ガスや森林伐採などの、複合的作用によって起きるのは異常気象である。異常気象の最も目立つのが温暖化であろう。

当地の作物は牧草であるが、長年観察してきて温暖化ははっきり感じている。一年を通じて均等に、暖かくなってはいない。確かに冬は暖かくなって、以前のように氷点下30度などにはならないし、樹木の凍裂も起きない。しかし夏は、それほど暖かくはなっていない。

当地で最も暖かくなった季節は、秋である。秋になって牛たちが伸びなくなった牧草地でぼんやりすることも少ない。10月以降になっても草が成長するのである。特に家畜用トウモロコシは、10月10日までに刈らなければならないのであったが、昨年などは10月30日になって渋々刈り始めた農家もいたほどである。

今年の気候も異常である。雨が多いのである。一度に降る量が極めて多い。根室台地の川は褐色になって、川幅を広げ速度も異常に早い。川辺の木々をなぎ倒して流れる川を見ていると、何か恐ろしいものを感じる。異常気象は農作物の成長と収穫を阻害する。草は成長するだけでは駄目で、収穫時の気候が品質を左右する。こんな長雨ではそれも十分できない。

家畜用トウモロコシは例年のような収穫量は期待できないようである。地球温暖化は、食糧問題を引き起こす。温暖化で、北海道でミカンができるようになるとする報告もあるが、これほど異常な気象になればそれもかなわぬことであろう。温暖化と解釈するのではなく、異常気象であることを実感する今年に夏である。

コメント (1)
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