アメリカが台湾に64億ドルもの武器を輸出した。中国は当然のごとく、強く反発した。30年前ならとんでもないことになりかねない。冷戦は終わったといっても、台湾問題は未解決のままであ る。台湾侵攻を、スターリンの要請で中断し朝鮮戦争に援軍を送った毛沢東の怨念はいまだに解決されていない。
それでも、中米は離れるわけにはいかない。アメリカの国債を大量に所有する中国であり、アメリカは中国最大の貿易相手国である。高騰でなんと言っても、現状を排することなどあり得ない。かつての力関係は逆転しつつある。それを踏まえたうえでの、激怒である。漫画のようである。
中国は台湾は自国であると断じている。台湾を国家として認める国も少ない。ハイチもその一つであったが、震災を受けて世界で一番早く支援の行動に出たのは中国である。アメリカの武器支援は到底許せないのである。
台湾(中華民国)総統の馬英九は、現状固定派である。大陸との経済交流を活発化させている。台湾の技術が安価な中国労働者によって組み立てられて、日本の先端産業は窮地うに追 い込まれそうである。
アメリカ民主党は人権政党と自認している。中国のチベットやウイグルなどの少数民族弾圧問題は、野党時代には人道問題として激しく追及していた。与党になってオバマは、今月ダライ・ラマとの会談を予定している。これにも中国は激しく反発している。
経済交流が活発になると、民族問題は封印したままである。むしろ閣僚級の交流を深めるようになっている。当然のように台湾は、中国の少数民族の弾圧に激しく反対をしている。台湾への中国の侵攻理由と符合するからである。
台湾も同様である。独立派は反発するが、現状の経済交流のメリットの方が大きいからである。水害乗る対策の遅れで非難されながらも、馬英九総統は降りることはない。