1月19日にドバイの高級ホテルで、ハマスの創設者のひとりでもある最高幹部、マブフーフ司令官が暗殺された。電動ドアのロックを外したり、スタンガンを使い翌日発見されるまで巧妙に 処理していることなどから、当初からプロの仕業とされていた。
ドバイ政府は、実行犯を11名特定した。パスポートの国籍は、英国が6名、アイルランドが3名、独仏が1名づつ特定された。11名は国際手配された。パスポートの人物は、それぞれが実在する全くの別人であった。
また同時に、これらはイスラエルの秘密警察であるモサド(対外務特務機関)によるものだとほぼ断定している。ハマスは報復宣言をしている。ネタイアフ首相の承認を得た暗殺との話もあるようである。
かつて、サッチャー政権時に、イスラエルは同様の英国籍のパスポート使用者の暗殺実行をしたことがあり、英国は激しく抗議している。今回もイスラエルに対し抗議を行っている。イスラエルは、証拠など何もないとだんまりを決め込んでいる。
ナチスによるホロコーストを受けて、民族せん滅行動の対象になったユダヤ民族でありながら、こうした行動をなぜイスラエルは繰り返すのであろう。暴力が民族をせん滅できないことは、自らが体験した歴史的な教訓である。
暴力行為は新たな暴力を産むだけである。