そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

どうする口蹄疫

2010-05-09 | 獣医師

宮崎県での口蹄疫の発生が止まるところを知らない。本日(5月9日)現在、56戸の発生が確認されている。このところ、毎日数軒確認されている。かなりの勢いであPhoto る。しかも、ひと時豚に限定されて広がりを見せていたが、現在はの肉牛が主である。

殺処分対象の家畜は6万4354頭にもなった。この記事を書きながらも数戸増えた数を足している。新たな発生個所から、半径10キロ移動の禁止処置がなされているが、一向に減る気配がない。

21件目以降の殺処分対象家畜は、4万頭ほどになると思われるが未処分で、埋却場所も決 まっていない。

3万頭を超えた時点で、宮崎の状況を考えると壊滅的な状況と思われるが、ついに6万頭を超えてしまった。報道管制が強くされていて、現状がはっきり確認できないが、北海道での肉牛農家が発生した10年前の状況を実施者から聞いたが、悲惨な状況であった。この時は1戸で1000頭に満たない頭数であったがPhoto_2、殺処分も埋却も相当な労力がいったと聞いている。狭い宮崎県では、さらに悲惨な状況になっていると思われる。担当者の疲労困憊が目に浮かぶ。

自衛隊の要請も遅きに失した感がある。京都などでは、鳥インフルエンザの時には、畜産関係者のひ弱な労力は自衛隊員によって、大いに助けられた。先週まで、中南米を視察旅行し、危機感がないといわれていた赤松農水大臣もやっと、現地入りするようである。

報道は、人には感染しないとする宣伝が効いているのであろうが、これが災いしているのだと思われる。もう少し騒いでいいのではないか。北海道に飛び火したら、最悪の状況になるであろう。

初期対応が遅れたことが全ての原因であろうが、それは後でも構わないから、自主淘汰の推進を主体にして積極的な対応をしなければ、宮崎県に止まっている奇跡すら覆ることになるであろう。

コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羅臼港

春誓い羅臼港