そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

ワクチン導入は止めるべき

2010-05-18 | 獣医師

宮崎の口蹄疫が止まるとろを知らない。すでに131件となり12万頭が殺処分されることになった。拡大阻止にワクチンを導入する学者も現れ始めている。しかし、これまで日本の畜産関係者は、ワクチン導入をせずに頑張ってきたのである。日本は島国である。しっかりとした防疫、水際作戦で対応すべきである。

今回も、どうやら大陸からのわらなどの輸入飼料が原因と推測される。前回もそうであPhotoったが、何もかも海外に委ねようとする体質を見直すべきなのである。

ワクチン導入のメリットはある。しかしそのためには法律を改定しなければならない。何より、感染しても発病しないようにするのが、ワクチンである。このことは、感染した家畜がウイルスをバラまかれることが予測されるし、毎年ワクチン摂取しなければならない。

台湾などでワクチンの効力が全くなかったこともある。ウイルスの変異が少なからずあるからである。今回も、10年前の教訓が生かされなかったのも、症状や伝搬力にに大きな違いがあったからである。変異ごとにワクチンを作らなければならず、思ったよりも現実的ではない。

何よりも、これまで何とか頑張ってきている、現場の人たちの働きが徒労になってしまう。新たな感染が生じた場合、ワクチン処理をしていると、感染の広がりや診断に正確な判断ができなくなってしまう。現状は発生頭数の増加はあるものの、地域的には抑え込んでいるともいえる。

口蹄疫の広がりを、ワクチンで小さくした例はあるが、発生が抑えられた例はない。ワクチンの接種は、地域限定では対応できない。発生状況の把握も困難になる。極力ワクチンに依存するべきではない。

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