そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

一月経って動き出した

2010-05-17 | 獣医師

4月20日発生から一月経ってようやく政府が、宮崎県の口蹄疫対策に動き出した。どう見ても遅きに失した感は否めない。赤松農水大臣は、この間海外旅行の最中であったからとして、3週間も経って現地入りしている。私が来ると騒ぎが大きくなるから来なかったと、よく解らない言い訳をしている。しかし赤松は外遊から帰国すると、真っ先に参議院選挙での栃木の民主党立候補予定者の応援に行っている。

どうやら、初発を見逃しているといわれているようである。4月9日に口の中のただれ001 が確認された牛がいたが、これは見逃された後、20日になって口蹄疫の初発牛となっている。もう少し真剣な対応があってよかったのではないか。更に、3月に熱発などで加療されていた牛が、後ほど陽性と診断されている。6例目になっているがこれも疑わしい。

風評被害を恐れ、人に感染しませんということばかりが優先されて、実体の報道規制などもかなり行われた。県の宝とされている肉牛の種雄牛が陽性になって、初めて報道も大きくされるようになってきた。畜産関係者でもない人が、菌の運搬者になることも予想される口蹄疫である。深刻な報道を初期から行うべきではなかっただろうか。

17日になって、政府は口蹄疫対策本部(本部長鳩山首相)を政府内に設置した。本部長に赤松を持ってこなかったのは、正解であろう。ようやく現地に、山田副大臣を張り付けるなどして、本格的に取り組むようになってきた。

継続発生が続く中、見方によっては宮崎のしかも特定の地域に封じ込めているも言える。現場の人たちは良くやっている証拠であろう。私のところにも、応援の要請があったが、牛の診療をする者にとって、そんな危険なところにはとてもじゃないけれども行けないと、お断りした。

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