この夏終戦特集でテレビ各局は、戦争ものを大量に放映している。このことは、次世代に戦争を教える意味で、極めてて重要なことである。絶やしてはならない。せめて、終戦がお盆と重なることもあって、この時期でも戦争を知ってもtらいたいものだと思っている。
ドキュメンタリーものはともかくとして、多くのドラマが流された。映画館で上映されたものもある。しかし、兵隊を演じる若者にリアル感がまるでない。小顔で背が高くハンサムでスマートなのは仕方ないことかもしれないのか。足が長くてケツが小さくて、もんぺの似合う女優などいない。
兵隊の上官に対する言葉遣いがまるでなっていない。まるで目上の友人に話しかけるようである。二言目には殴られるような、理不尽な実態は表現されていない。兵士は最初から反戦兵士である。この戦は負けるとか平和こそ大切だとか、実家にいる家族が生きて帰って来いと言ったとか、まるで実態からかけ離れている。
殆どの国民は国家に身を捧げることが当然であった時代に、現在の感覚で戦争を評価する言葉を兵士に吐かせる。家族に家庭を第一にした言葉で出征させる。脚本家も、戦前どころか戦後20年以上経って生まれた人たちなのであろう。
俳優に悪者を作れない。大量にタレント作業をしているために、俳優としてのイメージを崩されたくないのだろう。演じる人たちが全て良い人たちである。決して悪人を作ることがない。
言葉使いも「それって・・・」とか「やっぱ」などとは、最近の言葉である。兵隊さんは腹から声を出して上官に向かう。目線など動かさない。明日をも知れぬ身なのである。長髪の兵士や、茶髪の女性が演じる姿に親近感が持てない。
こんなことに目くじらを立てたり、気になったりする方がいささか古いのかもしれない。こんなきれいな戦争映画でも仕方ないのか・・・