民主党が代表選を巡って、駆け引きが急である。かつてはどの国会議員も海外研修などの夏休み時期に、民主党のセンセイたちはそれぞれのグループが会合を持っている。勉強会と称してはいるが、明らかな代表選へ向けての、良いポジション取りへのパフォーマンスである。
中でも小沢一郎を巡っての動きが注目されている。何をいまさら小沢一郎か?小沢外しで支持率を上げた、菅直人と民主党である。消費税で足元をすくわれた菅直人に、当分静かにしていろと言われた小沢は面会すら拒否する始末である。
何しろ小沢の抱える支持議員は、150名と数が多い。窮地の菅は小沢の協力が得られないと、再選がままならない。再選されてもぜい弱な基盤しか持つことが出来ない。菅が小沢に、秋波を送るのは当然の成り行きと思える。
しかし、仮に小沢が党首となり首相となった時のことを考えると、とてもではないが長期政権にはなることは考えられない。小沢は政治理念などない人物である。剛腕小沢がトップに立つと必ず反発者がでてくる。これまで繰り返されてきたことである。更にはカネの問題が再浮上してくる。行き詰るとポイと投げ出す人物である。自民党の最も自民党的体質を持つ小沢に影の動きが最も似合う。
自民党の一年毎に代わる短期政権を批判した民主党であるが、自らが一年で3人の政権担当者を出すことになる。こんな愚かな政権交代がまかり通るわけない。海外メディアが真っ先に批判するに決まっている。
それとも小沢は出馬の意向をちらつかせながら、無任所の自らに発言権を与えさせるための駆け引きをしているのであろうか。いずれにしても、段々民主党が自民党化していく姿は、何とも哀れな政治土壌しか持たない日本にあきれるばかりである