北朝鮮の国家体制が、多くの矛盾を抱えていても、崩壊してくれると困る人たちがいる。なんといっても中国である。アメリカに対して、小さくても棘としてのどの刺さっていてくれるのである。
しかも北朝鮮は、安価な資源を調達できる、中国の属国である。日中韓サミットでも、北朝鮮に対しては、結局何も言わないことになった。
北朝鮮は、経済が行き詰りながらも、計画経済を放棄していない。お坊ちゃまが、海外教育の経験があるからと、開放経済へと走るとの見方もあったが、結局は身動きの取れない社会主義経済に浸かったったままである。
よく理解されない開放経済より、軍事力を高める方が手っ取り早い。先軍政治が人々に危機感を煽って、食べなくても我慢させる、解り易い手法なのである。
体制維持のためには、お坊ちゃまに金日成を彷彿とするような
お姿になってもらいたいのである。整形して神は刈り上げ、手を腰に当ててゆっくりとそっくり返る。政治や経済とは全く無縁の手法である。
崩壊してもらっては困るのは、韓国も同じである。相当な負担が生じることは、ドイツなどの例を見ればわかる。
日本も、ほとんど能力のない軍事体制であっても、自衛隊を軍にさらには憲法改悪のためにも、このような国家が近隣にいてくれるのは都合がいいのである。